それぞれの、バレン・タインデイ① メリサ
椅子から落ちた人達です(笑)
「サージス様、見ましたか」
「見たよ、見ちゃったよ。午後の授業もう真面目に聞けない」
「彼女達が、何の話をしていたのか、ものすごく気になるんですが」
「わかる、わかるけど、それは超えてはいけない一線だよ、メリサ嬢」
「お前ら、椅子から落ちたまま何やってんだ?」
私達が、エレナ様の微笑みからの首かしげてキョトン顔に、ハートを撃ち抜かれて立ち上がれないのに、ディメオス様は真顔で私達に話しかけてきた。
「ディメオスは見てなかったのか?」
「あ?見たって、あーエレナ?笑ったって?楽しかったら笑うだろ」
「ディメオス様!エレナ様のあの微笑みとキョトン顔を見て何にも思わないんですか!?」
「何でメリサが怒るんだよ。エレナの笑顔が可愛いって俺が言ってて平気なのか?」
「それが普通だと思いますけど?」
「全人類共通認識だよね?」
何を言ってるんだろうディメオス様は、幼馴染だから見慣れていると言いたいのかしら?羨ましい。
「お前らエレナの事好きすぎだろ!まぁ、サージスはいいんだけどさぁ」
「私はダメなんですか?」
「いや、いいけどさ、俺に同意を求めるのはやめてくれ」
「何でですか!」
「俺は、エレナよりメリサの方が可愛く見えるから同意できない。好きな子が一番なのは、しょうがないだろ」
「?!」
ディメオス様はいつもそう。
言葉に裏がなくて直球だから、彼の言う事は信じられる。
だから、離れられないのよね。
エレナ様が企画したバレン・タインデイで、彼に手作りのチョコを渡そうかな。
多分買ってきた物より、その方が喜んでくれる気がする。
エレナ様とディメオス様、私は二人と一緒にいる事ができる今が一番幸せです。
せっかくバレン・タインデイが誕生したので、
それぞれの、バレンタインします。(°▽°)