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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年 11月
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カレンダーの理由

 不思議なことで知り合って父の友達になった方がいらっしゃいます。もう70代半ばの元気なおじさんなんですが、父がいる頃に私もお話をさせていただくようになり、今では私の友達のようになっています。この方の縁で、80代のおばあさんや、そのまたお友達のおばあさんたちともなんだか知り合いになって、不思議な交流をさせてもらったりをしています。なんとも顔の広いおじさんなんですよ。


 その方は一週間か二週間に一度ぐらい、


「おはよー! 元気!」


 と言ってうちの実家であり職場にひょっこりと顔を出し、色んな話をして帰ります。大体30分ぐらいかな、いつも。


 昨日もひょこっと顔を出して、色々な話をして帰ったんですが、その時にこんな話をして帰りました。


 その方の家は神戸新聞、このあたりの地方紙をとってるんですが、私もお知り合いになった80代のおばあさんの家に、自分は見たことがない神戸新聞のカレンダーを飾っているのを見かけました。

 それで、そのカレンダーをどうしたのかと聞いたら、そのおばあさんが言うことには、神戸新聞の集配所か配達の人にか分かりませんが、カレンダーがほしいと言ったらくれるよと言ったそうです。


 それがこの火曜日、新聞と一緒にそのカレンダーが入っていたのだとか。これまで一度ももらったことがないのに、どうしていきなり入っているのかなと思って考えたら、少し心当たりがあり、そのことから配達の人(もちろんこの人とも懇意でよく話をしているらしい)が気を遣って入れてくれたのかも知れないなと思ったら違いました。たまたま話をした他の方の家にもみんな入っていたらしいのです。

 それで、ある年配の方が、別のところに住む娘さんと話をして「どうしてか分かった」と連絡をもらい、もしかしたらそれが原因かもということでした。


 その原因というのが、あの全国的に注目された兵庫県知事選挙です。あの時に神戸新聞もかなり偏った報道をしていたとかで、クレームがいっぱい入り、


「解約するって言う人がいっぱいおるらしい。それで慌ててサービスのために、やめんといてーってみんなにカレンダー入れたんちゃうかな」


 というのが、おじさんの知り合いの方の娘さんの見解だということでした。


 入っていたのは火曜日、選挙結果が出たのが日曜日で、その後で解約の連絡が相次いだので急いでカレンダーを入れたというのは、まあ計算としてはないことはない?


 私は新聞をとってないもので、新聞の中身についてもあまり知りませんが、そういやSNSで神戸新聞に何か文句を言ってる人は確かに見ました。だけど、それで解約祭りで神戸新聞だけじゃなく、大手紙も大騒ぎになってると聞いて、ちょっとびっくりしています。


 だって新聞って今まではとってて当たり前、来て当たり前って感じだったのに、それをやめるという判断をするって、なんか、


「思い切ったなあ!」


 という感じがするんです。


 私は生活環境が変わり、読む時間がとれなくなったことからなし崩しにとらなくなったという感じなので、こういう原因で自分から「やめてやる」というやめ方をしたわけじゃないですから。


 言い方を変えれば、今度の選挙って、それほどまでに大ごとになってたんだと、あらためて思いました。


 そして、まだまだなんやかんやと出てきているので、色々と尾を引きそうです。落ち着くどころかどんどん大きくなっていくような、そんな気配すらある。


 本当に、どうなるのかなあ。なんか、兵庫県だけでは終わらないような気もしています。

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