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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年 10月
936/1001

自分はYOU

 前回の「おにぎりとおむすび、どっちを使いますか?」という質問を友人知人にした時に、思わぬ方向に話が進みました。


「神戸は一人称にうちって使わんのやけど、福岡はうちなん?」


 と聞いたところ、


「うちって言う」


 という返事をもらいました。


 今の朝ドラのヒロインやその周囲の人の一人称が「うち」なのは、だから糸島編では合ってるようです。他にギャルたちも「うち」と言いますが、これって今もギャルの一人称っぽいので、それはあるだろうという話になりました。他には「あーし」みたいにも言うよね、とも。


 それで、これもよく話題に出すことなんですが、


「関西人がうちって言うのは『私の家では』とか『私の住んでる地域では』という意味なんだが、オンラインゲームで友人たちがうちって言うので、女性と思われることがある、関西の一人称だと思われるらしい」

 

 という話になりました。


 そこからさらに発展して、


「関西弁の『自分』」


 というものが話に出てきたんです。


 さて、分からない方のために説明ですが、関西では、


「あなたのことを自分と言う」

 

 という法則があります。


「え、自分じゃなくて相手を?」


 と、驚かれますがそうなんです。


 その話になり、


「関西圏いがいでは『わたし』(笑)」

「名古屋人が聞いたら混乱するわ(笑)」

「己の話をしておるのになぜ疑問系なんだ(笑)」

「翻訳機がいるw」


(以上原文ママ)


 などと言われて笑われましたが、言うんだから仕方がないのです。


「「自分今日どうすんの」とか聞いたりするな(笑)」


 と言ったら、


「お前の事をなぜ質問するのだ(笑)」


 とも言われましたが、それで通じるのだから仕方がないのです。


 そして友人SちゃんあらためKちゃん(S様とややこしいため)が聞いた話としてこんなのが出てきました。


「そう言えば、昔、雑誌の投稿で男性社員に『自分に会うために会社に来てる』みたいな事言われて意味不明だったが後日意味を理解して惜しい事をしたと悔やんだって話しあった(笑)」


 つまりその男性は投稿者の女性を軽くくどいてたんでしょうが、「自分」の意味がわからずくどかれてる自覚がなかった、ということでしょう。惜しかったというぐらいなんですから、ちょっとぐらいその気があったのかも知れませんね。


「そのせいで関西人男性と他の地域の女性の間で愛が生まれない」


 という事実に愕然としそうになりました。


 それではここで、簡単な「関西弁の自分講座(やや大阪寄りかも)」です。


「あれ自分の連れ?(あちらの方はあなたのお友達ですか?)」


「これ自分の財布ちゃうんちゃう?(これはあなたの財布ではないのではないでしょうか?)」


「自分のいえ、このどんつきやったな。(あなたのお宅はこの道の突き当りですよね)」


「自分かてほたえてたやんか。(あなたも一緒にふざけていたではありませんか)」


 このように、


「YOU」


 として使ってもらえば間違いがないかと思いますので、関西人と思しき人と話していて「自分」と言われたら、「ああ私のことだな」と思って温かく受け止めてやってください。そうしたら、もしかしたら他地域の方との間にも愛が生まれるかも知れません。よろしくお願いいたします。

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