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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年 10月
921/1001

タワマンから出てきた人

 世間で言うところの3連休も終わり、今日からまた新しい一週間ですね。私は土曜日が休みではないので2連休ですが、ほぼ寝て過ごしてかなり回復しました!


 運動不足を嘆いていると、腐れ縁のH氏に、


「朝ドラ見てる間だけでもバランスボールでぼよんぼよんして体力つけろとあれほど」


 と、また説教されましたが、やっててもまだ間に合わなかったと思うぞ、うん。


 ということで、その体力を思った以上に削られた時のことを思い出したので、書いておこうと思います。


「早く行かないとグッズが売り切れるかも」


 そう思って早めに会場に着いたんですが、TMの時と違って先行販売がなく、誰も並んでませんでした。他にも来てた人が何人かいて、少し話はしたんですが、とても数時間をつぶせるほどでもない。

 本当に何もないんですよ、今回の会場の近く。その人にどうするのか聞いたら、よく知っているらしく「何も行くところがないのでここで待ってます」ということで、会場近くで立ったままで待ってらっしゃるようでした。


 どうしようかなと思ったんですが、連れのT氏と、


「なんぞあるやろから歩いてみるか」


 と、とりあえず歩き出しました。


「ほんまになーんもないな」


 そういう場所です。少し足を伸ばした大きな道路沿いには何かお店があるにはありましたが、長居できる場所ではない。それで結果的に数時間、あっちこっち見て歩くのがメインになったもので、それが後々の筋肉痛につながってると思います。歩いてる時は暑くもないし、観光気分で結構楽しかったんですけどね。中央市場とか、公園とかあったし。


 そろそろ会場に戻るかと通りかかったのが少し前に話題に出たタワマンの前でした。そこでまた、タワマンに住みたいかという話になっていたら、なんだか変な声が聞こえた。


「何だ今の声は」


 と思ったら、子どもさんの声で、おそらく両親と一緒に住居であるタワマンから出てくるところだったみたい。エントランスの上の廊下ででも「きゃー」と叫んで、それが聞こえてきたようでした。


 タワマンなので端っこから真ん中のエントランスまで歩いて行った時、ちょうどその親子が出てくるところと遭遇しました。お父さんもお母さんもまだ若い人で、小さな男の子を連れて「タワマンの住人です」という感じのおしゃれな服装で出てきました。


「ほう、さすがタワマンの住人じゃわい」


 と、感心しながら歩いていると、私たちが歩いている前で出てきてふわっと通り過ぎた。


 その時です、


「あ、これ、百貨店の1階の化粧品売り場の匂いだ」


 お母さんだけかお父さんもか、それとも子供さんもかも知れませんが、確かにその匂いがしたんです。


「うーむ、さすがタワマンだぜ」


 と、通り過ぎるのを待ってT氏に言ったらなんか呆れたように笑われましたが、本当にしたもん! トト◯いたもん、じゃなくて匂いしたもん!


 私の短編集「小椋夏己のア・ラ・カルト」に「65 残り香」という作品があります。これ、実はうちのマンションのことをヒントに書いていまして、本当にそういう方がいらっしゃるんです。職業とかは全く知らないですし、挨拶するぐらいの方でどういう方かも分かりませんが、そこから広げて短編にしています。

 うちより上階の方なんですが、奥さんはかわいらしい方で、ご主人がある歌手みたいに「シュッとした人」なんですが、そのご主人と一緒になると本当にいい匂いというか「香り」がするんですよ。その人はお気に入りの何かそういう化粧品かコロンか整髪料かを使ってらっしゃるんでしょうが、百貨店の匂いではありません。でも、あのタワマンの人は完全に百貨店の匂いでした。


 まあね、やっぱりタワマンってそういう人が住むんだなと思ったという、それだけの話題です。

※話題に出た「タワマンに住みたいかー!」はこちら、


https://ncode.syosetu.com/n5848ha/917


「65 残り香」はこちらになります。


https://syosetu.com/novelpreview/top/from/draftepisode/ncode/1825666/draftepisodeid/1739418/


よろしければご一読ください。

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