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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年 10月
910/1001

エスカレーターの片側空け

「エレベーターは歩かないでください」


 名古屋では条例で定められたそうで、駅のエスカレーターなどでこんな声が流れるそうです。


 ええこっちゃ。関西では今も右乗り左空けが定着していて、人と一緒の時でもどうしても右側に立ってしまいがちです。

 だって、そんなことして「邪魔じゃ、おらあ!」とかいちゃもんつけられるのも面倒です。左をとっとと歩きたい人ほど、そういうこと言いそうに思いますし。


 そもそも関西で右乗りなのは、来年のではなく前回の大阪万博の時、世界標準が右乗りだからそうしたらしいと聞きました。世界中から人が来るから世界仕様にと。他の地域がなんで左乗りなのかは分かりませんが、関西の右乗りはそういうことだとかなり前に聞きました。


 なんとなく気分的に動いているエスカレーターを歩くと早いような気がするんですが、実際は違うそうですね。歩きたいならとっとと階段を上がる方が早くなるらしい。それに両側でエスカレーターに乗った方が早くはけるので、渋滞することも少なくなるでしょう。ラッシュ時に駅から人が溢れるのも解消されるという話もあります。


 どう考えてもメリットしかないですよね、両側乗り。それでもやっぱり、全国的に片側乗りが定着してしまって、両側乗りになってるのはごく一部。やっぱり人間って、一度そういう風にくせがついてしまったら、それを解消するのはむずかしいのかも。条例や法律で決められて初めて、そうしましょうとなるのかも。


 エスカレーターの基準としては、やはり「立って乗る」が適しているそうです。じゃあなんで片側乗りになったのかというと、元は両側乗りだったのが、大阪で、


「急いでいる人のために左側を空けてください」


 と、鉄道会社が呼びかけて始まったとか。罪深いなあ、関西の鉄道会社。さすがに「いらち」の関西だと感心もします。それが全国に広まったというのも、またすごい話だなとも思いますが。


 何にしても、止まって乗った方がいいと思いつつ、やっぱりまだまだ自分が左側(関西ですからね)に立って乗る勇気はありません。そもそも今、エスカレーターに乗る機会もほとんどないですし。


 ただ、やっぱり一人で乗る時に一人だけで左側はやっぱり乗れない。こういう時こそ、大阪のおばちゃんたちが集団で両側に乗ってほしい。きっと誰も文句言えない、うん。


「あんたら、エレベーターは止まって乗らんとあかんねんで!」

「ちょっと、エレベーターちゃうで、エスカレーターや!」

「そやったな(あははははとおばちゃんたち大笑い)」


 なんてCM作ってくれんですかね、公共広告機構とかが。


 おばちゃんの力に期待してます!

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