表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年  9月
893/1001

なんだかとてもすごいらしい

 今朝、BSで朝ドラの放送を見終わった後、猫の番組を見ていたら突然、


「大谷選手が50-50達成」


 とのスーパーが出ました。


 昨日のテレビであと10試合か何かで2つホームラン打てるかな? みたいなことを聞いた記憶から48本ホームランを打ってたらしいという計算はできるので、


「ってことは今日2本打ったのかな」


 と思いながらスーパーを見てました。


 その後またもう1本打ったらしくてどっちも51だーとテレビでえらいこと騒いでいたので、どうやらすごい記録らしいということは分かったんですが、野球も野球の記録もあまりよく分からないもので、いまいちすごさが分からない。それで人に聞くことにしました。


「史上初って言ってるからすごいということは分かるんだが、普通って年間ホームラン何本ぐらい打つもの?」


 と聞いたら、


「30本ぐらいじゃないの」


 との返事が返ってきたので、


「そのぐらいはみんな打つのか」


 と言ったら、どうも違うらしい。


「ホームラン王で30本ぐらいじゃないの」


 ってことは、めっちゃ打つ人が30本ぐらいってことね。一般的な人の本数というのが分からないが、とにかくたくさん打つ人でも30本ということは、その1.5倍以上打ってるんだから、それはすごいんだろう。


 そしてもう一つ分からないのが、盗塁50本という数字。これもすごさが分からないんだがと聞いてみたところ、


「ホームランを打つ人というのは力が大きくて体が大きい人だから、そういう人は走るのがあまり早くないので盗塁するのが少ない」


 と、いうことらしい。なるほど、だからホームランと盗塁をどっちも量産できるからすごいってことはなんとなく分かりました。


 なんですが、やっぱり本当の意味では私には分かってないんじゃないかなあと思います。野球に興味がないからだけじゃなく、なんとなく比較できることがないのでやっぱりピンとこないんですよね。史上初というのですごいんだなあ、とは分かりますが。

 

 だけど、とにかくすごいのはすごいらしい。おめでとうございます!


 ただ、他のことでちょっと別にすごいなと思ったことはあるんです。


「後10試合で残り2本」


 この言葉を聞いた時、単純に、


「敬遠とかされて打たせてもらえないんじゃないの」


 と思ったんですよ、私。


 あまりよく覚えてはないんですが、当時の王選手が何か記録を作る時に、その記録樹立の時のピッチャーになって記録に残りたくないから敬遠した人がいるとかいないとか聞いたことがあったのと、ゴジラ松井が高校野球の時に、打たれたくないからと相手チームのピッチャーが敬遠したことで「高校生らしくない」「勝負なんだから敬遠あり」となんだかわあわあ言ってたのは覚えてるんです。特に松井事件? の時は、芸人が替え歌を作っていて、それを聞いて相手の選手の名前まで覚えているもので、そういう記録がかかった時には敬遠されたり、そういうことがあるものらしいと思っていました。


 すると、やっぱり私と同じように考えたタレントさんか誰かが、


「打たれないように敬遠とかされるんじゃないですか」


 と質問をしたら、質問をされた人が、


「アメリカ人はそんなことしません」


 と、ぴしゃりと答えてて笑ってしまったんですが、1試合で3本もホームランが出たということは、相手チームのピッチャーも監督も敬遠などせずに勝負に出たってことなんでしょう。


 なんとなく勝手なイメージですが、アメリカ人のピッチャーだったら、逆に、


「あのオータニが記録を作った時のピッチャーが俺なんだぜ、真っ向勝負したけど打たれたわー、おーまいがっ!」


 と、喜んでそうに思ってしまい、


「アメリカ人すげえな!」


 とうれしくなってしまった。


 なんだろう、清々しいですよね、こういうの。なんとなく日本人の感覚だと負の記録は嫌だと敬遠する気持ちも分かってしまうんですが、すごい記録が出たら一緒になって「ナイスだぜ!」と喜べるアメリカ人の感性、ちょっと見習いたいなあと思ってしまいました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ