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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年  9月
882/1001

増える増えるどんどん増える

 今朝、ちょっと妙な夢を見ました。


 場所は自分の家のベランダということになっているんですが、地面にそのままつながった庭になるようなベランダなので、実際は違います。そのベランダでなぜか、猫が子どもを産んでどんどん増えたようなんです。


「まあ猫の1匹や2匹いいか」


 みたいに見守ってたら、あれよあれよとベランダが猫だらけ!


「これ、どうしよう」

 

 と、困っているところで目が覚めました。


 なんでこんな夢を見たんだろうなあと考えていて、ふと、あることを思い出しました。


「奄美大島のマングース根絶」


 こんなニュースをちょっと前に見て、色々と考えてからかも。


 元々はハブ対策に1979年に島に持ち込まれたマングースなんですが、


「ハブは夜行性だがマングースは昼行性なので全然役に立たなかったわー」


 と、あっという間に増えてしまい、むしろ守りたい希少種であるアマミノクロウサギやケナガネズミを襲うようになりました。


「いや、なんで最初によく調べてから入れんのや」


 と、ちょっと苦笑してしまうような失敗ですが、とにかく最初に入れた3匹が、そういうことであれよあれよという間に増えてしまい、大迷惑動物になってしまったそうなんです。


「このままでは島固有の希少種が絶滅してしまう!」


 ということで、2000年から本格的に駆除を始めたんですが、その時にはなんとマングース、


「一万匹」


 いたそうです!


 たった3匹が一万匹に! 文字通りねずみ算式に増えてるのでネズミの仲間かと思ったんですが、ネズミは「哺乳類ネズミ目(齧歯目)」でマングースは「哺乳綱食肉目」という系統なのでちょっと違うようです。でも「目」が違っても繁殖力は旺盛だったということで、こんなとんでもないことになってしまったのは現実です。


 それをがんばって駆除していったところ、2020年には10匹以下になり、それから数年、姿を見かけないことから、


「根絶したー取ったどー!」


 と、発表したということらしい。


 私はマングースを沖縄に行った時にショーで見ました。


「コブラVSマングース」


 そんなショーがあって、ちょっとケンカした後は、


「体にいいハブの粉どないです」


 と、試食? させてくれて、


「ニシキヘビ巻きませんかー」


 と、クビに巻かせてくれて写真を撮りました。


 ニシキヘビはハブは毒を持ってるからと、やっぱり巻いた時に「映える」からだと思いますが、戦うのがなんでハブじゃなくてコブラなのか今でも不思議。まあ、その方が扱いやすかったのかなとは思っていますが。


 だから、マングースが奄美大島でそんなことになってるなんて、今回のニュースを聞くまで全然知りませんでした。普通に沖縄周辺にいる動物だとばかり思っていましたから。

 でも、こういう話を聞くと、昨今あっちこっちで迷惑になっている外来種も、コツコツがんばればなんとかなるかも知れないなと、ちょっと安心もできました。


 だから多分、そのことが夢になって出てきたんでしょう。決してうちのベランダで、口に出すのもしたくないなんか怖いものが勝手に増えてるなんてことはないと信じています! うん、ない!

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