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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年  8月
865/1001

サンサンが来る

 お盆の間に2つの台風が日本にやってきました。5号の「マリア」と7号の「アンピル」と名付けられた2つです。


 台風の名前はその影響のある国が交代で提案した名前をつけることに決まっていて、2000年の第1号「ダムレイ」以下、140個の名前が決まっています。それをぐるぐる交代で使うので同じ名前が何回も出てきますが、その後に西暦とその年の何号かをつけることで、区別をつけるようになっています。同じ名前だけど同姓同名ではない、という感じ。

 

 「ダムレイ」はカンボジアが決めた名前で「象」を意味します。この夏に来た5号「マリア」は13番目でアメリカが決めた女性の名前、7号「アンピル」はやはりカンボジアで「タマリンド」です。ちなみにタマリンドは豆みたいなフルーツなのかな? そういうもので味付けに使います。私はずっと前にあるマンガの中で使われていた「酸っぱいスープ」で初めてその名前を知りましたが、今では結構メジャーになってる気がします。


 今度の10号は18番目の名前で香港が決めた「サンサン」です。意味は「少女の名前」だとか。香港が使っている広東語だとこれですが、北京語になると「シャンシャン」らしいので、一気にパンダみたいな名前になりますね。


 ちなみに、前回日本がつけた名前が使われたのは2023年の9月に発生した14号の「コイヌ」でこれはリストの5番目です。次に使われる予定はサンサンの次で、多分今年はまだ台風が来るだろうからおそらく11号になる「ヤギ」で、リストの19番目にあたります。日本は星座の名前をつけてるのでこういう名前が並んでます。


 さて、サンサンに戻りますが、そんなかわいい名前なのに、なかなか侮れない台風らしいです。


「もしかしたら関空にタンカーがぶつかった時と同じぐらい強力かも」


 そんなことをテレビで言ってたので、ちょっとびびってます。


「台風が来たら被害が出るから来なければいいのに」


 とも思ってしまいますが、来ないなら来ないでこれはまた問題なんだそうです。


 台風が来ることで、海の水を底からかき混ぜて水温が下がる。これは必要なことで、実際にマリアちゃんとアンピルのおかげで日本の南の水温が下がっています。そしてその下がった水温を嫌がって、サンサンは冷たいエリアを避けるために、今度は西からぐるっと水温が高いエリアに沿って進むため、本州直撃コースを取るだろうと推測ができるとか。


 サンサンが来てくれたら水温が下がる。それは必要なことなんですが、やっぱり被害は困るので、


「水だけ底からかき混ぜて、ちょっと雨降らせただけで帰ってくれない?」


 と、お願いしたい気になります。


 そしてこれから先は私の非常に個人的な理由なんですが、サンサンがこのあたりに来るんじゃないかと言われている2日間、その後半に検査の予約をしています。


「この検査さえなかったら、前もって連絡して予約変更頼めるのに!」


 なんで二ヶ月も前に予約した日を狙うようにやってくるんだ、サンサン。せめて予想されてる初日にやってきて、検査の日には行ってしまってもらいたいものです。


 しかし「台風で外に出ないでください」って言ってる日に入ってる検査予約、どうしたもんでしょうか。来週になったら様子見ながら病院に電話して相談しないとなあ。


 本当に個人的な理由でごめんなさい。でも、台風の恵みだけもらって災害がなければいいのにとは、心の底からの考えてみたらもっと勝手な言い分ですが、本当にそう思ってます。

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