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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年  8月
864/1001

5.1%の行方

 テレビである乳酸菌飲料のCMを見ていたら、ものすごーく気になることができました。


「体調管理のために医師の94.9%が推奨する」


 と、書かれてたんですが、


「残りの5.1%のお医者さんはなんで推奨しなかったの?」


 と、気になってきました。


 だって、そのぐらいたくさんのお医者さんが、


「これはいい!」


 と、奨めてるんですよ? ということは、それなりになんかいい結果が出てるんでしょう。だったら全員が推奨してもいいようなものを、なんでその人たちは、


「推奨しない」


 という結果を出したのかがものすごーく! 気になってきたんです。


 それでその飲料品のページにあるそのアンケートの結果を見てきました。かなり細かく調査してるんだなということは分かります。


 1000人以上の医師に、どんな風にして飲んでどんな感想だったかを細かく調査し、その結果、一番多かったのが、やはり「体調管理にいい」という意見だったようです。


 尋ねた医師が開業医か勤務医か、何科か、年齢性別、本当にこまかくデータを集めているようです。そしてなんじゃかんじゃ聞いたところ、「ぜひとも奨めたい」が「44%」、「奨めたい」が「53%」で、「奨めたくない」が「3%」の「まったく奨めたくない」が「0%」という結果だったようです。

 なんとなく合計が違うけど、「おおざっぱに言うとそんな感じ」という数字がこれということでしょう。


 奨めたい理由についても「味がいい」「飲みやすい」「安価」などがあり、おおむね好評のようです。逆に「もうちょっと安ければ」とか「他の会社のにははちみつがついていた」なんて意見も見受けられましたが、値段とかは人によって感じ方がありますしね。


 奨めたい人についても「こういう症状の人に飲んでもらえばいいんじゃないか」と具体的な例が上がっていたりして、なかなかきっちりとした調査だなと感じました。中には「受験生」とか「ほぼ全員」なんて書いてる人もいて、こういうのはその医師の性格が良く出てる感じ。


 そして、私が一番知りたかった、


「どうして奨めない医師がいるんだ」


 というのにも、一つ参考になりそうな意見を見つけた。


「あくまで嗜好品に分類されるもの、個人の好みがあるので奨め切れない」


 ああ、なるほど。薬じゃないですもんね、こういうのって。薬だったら多少苦かろうが酸っぱかろうが「これ飲んでください」って言えるけど、そうじゃないから奨めたくないってことか。納得です。


 そしてこの意見を書いた医師はこうも書いてたのでちょっと笑った。


「個人的には甘すぎてちょっと買う気にならない、もうちょっと甘くないのがあったら買うかも」


 なるほどなるほど、本当に個人の好みだ。


 大雑把に計算して、1000人ほどの人の中で30人ほどが「奨めたくない」という意見なんですが、なんとなくこういう感じなのかなと思いました。


 まあ全体的に「悪いものじゃないよ」とは証明されたので、


「うちの商品はこんなに奨められてるんだよー」


 と、謳うこともできたんでしょうね。


 そういや「動物のお医者さん」の中で、ある健康にいいという飲料を飲んで「お腹にいい菌が増えた」という結果を出したいのにどうしても出なくて、「一般人ではだめでも特異体質の菱沼さんなら」と考えるという話がありました。

 どれだけ大部分の人が「いい」「おすすめ」と言っても、やっぱり個人差があるのでやみくもに人の意見を受け入れるというのもだめですね。


 ちなみに私は以前、この商品ではなく他社の「1000」を飲んでたんですが、しばらく飲んでいいとは思ったものの、味に飽きてきたのとやっぱりちょっと同社の一般的商品と比べたらかなり高いので「一度お休みします」と言ったまま今はやめてしまってます。いいとは思うんですが、これを飲んだから絶対に病気にならないとかも言い切れないし、諸事情でそういうこともあるということで。

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