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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年  8月
854/1001

お盆だからカツ!

挿絵(By みてみん)


 今日はお盆の入りです。朝からお墓の掃除をして買い物をして実家に行きお盆のお迎えの準備をしました。


 と、文字で書くとこれだけなんですが、これがまあ、今年はなんだか大変だったのです。


 というのがですね、いつもはお盆の前日にお墓の掃除に行き、お迎えの日はお昼頃から動いていたんですが、今回はカレンダーを見たら連休にできる。せっかくだからその日に家で片付けやその他をやろうと休むことにしたからです。


「産直スーパーでお花買うから9時の開店の時に行って、買ってからお墓の掃除に行くか。暑いけどしょうがない」


 夏のお墓掃除は暑いんですよね。なのでいつも5時ぐらいから起きて行くんです。お花とかは前日に買っておくんですが、今回はそうはいかなかったのでお店が開く時間になってからにしようと思ったというわけです。もちろん暑いのは覚悟の上。


 そして9時ジャストぐらいにお目当ての産直スーパーに行ったら、もう第一駐車場にはずらっと並んでたので、少し離れた第二駐車場に停めて少し歩くことになりました。実家近くなのでだめだったら実家に停めて歩いてと思ってたんですが、この暑さなのでちょっとでも体力を節約したかったのです。


 そして入ってみたら、


「お花がない」


 という状態。


 他の人たちも「これしかないの」「まだこれから入るのかな」と困り顔。すでに並んでいる人たちの手にはやっぱり墓花があるので、おそらく第一弾入ったお花がさっさと売れてしまったんでしょう。ひょっとしたらいつもの開店時間より少し早く開けた可能性もあるのかなと思いました。


 それでもいいのないかなと残った花を見たら、なんとなくしなっとしてる気がする。


「これは昨日から入れてて残った花をまず売ってるのかも知れない」


 そんな感じもありました。


 色々考えた結果、


「墓苑近くの花屋さんで買うか」


 という結論を出し、産直スーパーからは撤退を決意。だってあまりきれいじゃないし、ものすごくレジに並んでるし、これだったらよそで買う方がいいなと思ったからです。


 ここがどうしてこんなに人気があるかと言うと、やっぱり新鮮な花が安く買えるからなんですよ。それがしなっとした花しかないなら買う値打ちないなあと思いました。いつもは前日の午後とかから買うから、入ったばかりのを買えてたんでしょうね。


 そして墓苑へ直行。こちらのお店でもお花を買うことがあるんですが、やっぱり多少高い。場所が場所だから仕方がないんでしょうが。今回は経済的なことより便利さを取ることにしました。


 そして行ってみたら、やっぱりちょっと高かったけどお花がきれい。それに知らなかったけど、お盆の間なんて朝6時から営業してる!


「だったら暑くなる前から掃除にも来れるじゃないか」


 ということで、来年からは前日に来られない時にはここで買おうと決めました。


 遠回りをしたのでもう10時近くから掃除したんですが、風があったので思ったよりは楽でした。お花を入れてうちと伯母のお墓をお参りして一度マンションへ帰宅。掃除道具とかを置いて、色々と持っていく物を準備して実家へ行く前に買い物に行かねばならない。お盆のお供えの果物も産直スーパーで買う予定をしてたので、それを買いに行かないと。


 ということで、スタートがかなり遅れて、しかもいつもだったら2日に分けてやることを1日でやることになってしまったもので、私も最初に産直スーパーで見たお花みたいにしおしおになってしまいました。


 実家へ行ってお盆のごちそうですが、お膳はお寺さんが来てくれた時に作ったので、今回は勝手にごちそうと思う物を作ることにしたんです。作っておいて明日妹一家が来たら持って帰ってもらうつもりで大量に作ってしまったよ。


「ミックスフライ」


 お盆らしからぬ料理ですが、だって久しぶりにフライてんこ盛り食べたかったんだもの。最近は売ってる揚げ物がなんとなくおいしくなくて、家で作りたいとずっと思ってたんですよ。


 「一口カツ」「エビフライ」をメインにして、「ジャガイモ」「たまねぎ」「ピーマン」「ゆで卵」のフライの盛り合わせです。野菜を増やしたらすごい量になってしまって、


「業者か!」


 と自分で自分にツッコミを入れてしまった。


 豚肉は塊をスライスして一口に。エビはすごく大きいのを買ってきたんです。父親が好きだったんですよ、大きいエビ。それを手袋してアレルギーが出ないように気をつけて筋を切ったりしてペキペキと真っ直ぐにする。この作業が好きなんですよね。それをやりすぎてアレルギーになったんじゃないかと思うぐらい、これやるのが好き。久しぶりにやって楽しかったです。ちょっとだけかゆくなっただけで済んでよかった。手袋さんありがとう!


 キャベツの千切り(買ったやつ)とトマト、キュウリと一緒に盛り付けて、これが今回のお盆のお膳となりました。精進料理じゃなくてもごちそうだからいいのです!

 

 お仏壇にお供えして、迎え火を焚いてお迎えしたけど、戻ってきた仏さんたち、大量のフライを見てどう思っただろうなあ。まあ、私らしいと笑っていることだろうて。

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