お盆の謎
来週からお盆ですね。11日の「山の日」が日曜日で12日の月曜日が振替休日、続けて13日からお盆なのでその前の土曜日10日から9連休なんて方もあるようです。
うちは毎年13日から16日が休みと長年決まっているので、やはり10日から16日までの連休という珍しいことになりそうです。もっとも、13日は「迎え火」、15日は「送り火」を焚きに実家に行くので、その日は休みという感じではないですが。妹は仕事の関係で14日にしか来られないと言ってたので、お盆の間に毎日誰ぞが実家にいるので、両親と伯父さんもさびしくないでしょう。
「さて、いつお墓掃除に行くか」
いつもは曜日にもよりますが、お盆前日の12日の早朝5時台とかにお墓掃除に行くんですが、今回はせっかく11日と12日が連休になるので、時間帯は少し暑くなりますが13日の朝から活動開始するか。俺、今回のお盆で部屋片付けるんだ……連休が取れるのはその時だけなので、そうしようと思います。
それでですね、子どもの頃からお盆というと不思議なことが一つあるんです。
「お盆っていつからいつまで?」
調べると大体が、
「8月13日から16日まで」
と出てくるんですが、私が物心つく頃からずっと、神戸の「精霊流し」は15日なんですよね。周辺もみんなそうです。大阪もそうなんですが、京都の「五山の送り火」は16日。
「なんで京都だけ16日?」
と、テレビで見ながら思ってたんですが、どうも16日にやるところの方が主流っぽい気がします。
ということは、
「仏さんどないなっとん!」
と心配になってきます。関西の仏様だけ1日早く帰るんでしょうか?
「ああ、シャバも暑くてたまらんわ、こっちちょっと早く帰ってのんびりしよ」
とか、あっちでお休みをもらってるんでしょうか?
他にも、
「東京は7月がお盆」
というのも聞いたことがあります。東京だけじゃなく、あっちこっちが「新盆」ということで7月にお盆をやって、私がよく知ってる8月は「旧盆」という言い方が正確らしい。これは明治時代に太陰暦から太陽暦になったからで、今のカレンダーは「新暦」なので、だったらお盆も7月にやる方が今じゃないかと思うんですが、やっぱり8月にやる方が主流な気がする。
「じゃあ東京の7月のお盆って何やってるの?」
もしかしたら行事だけ7月にやって8月は純粋に夏の休暇扱い? お盆休みはどこも大体8月にとってますよね? テレビなんかでも「来週からいよいよお盆休みです」とか言ってるし、7月にそんなこと言ってるのは聞いたことない。というか、学校なんかまだ夏休みに入ってないし。
それでもうちょっと詳しく調べようと思ったら、これがもう、
「きりがない!」
と思うぐらい、色々あるようです。
元々は「盂蘭盆会」の略が「盆」ですが、「旧暦の7月15日にやってたよ」と戦国時代のイエズス会の報告書にはもう出てきたりするので、多分このあたりにやってたらしい記録があるんですが、明治時代に「新暦でやらせようか」と思ったところ、「そんな時期田んぼで忙しくてやってられっか!」ということで元々の7月、今の8月にやる風習が残ったとか、「七夕とセットでやってたよ」とか、私が一番気になってる「送り火」についても「16日が多いけど15日にやるところもあるよ」とか、もっと大胆なところでは「8月に入ったらもうお盆だよ」なんてのも出てきて、
「何だなんだかさっぱりだよ!」
という結論になりました。
うちのお寺さんは檀家が多く、「番僧」の方が毎年うちの地域は「8月2日」と決めてお参りに来てくれてるんですが、だからそれでいくとこれもあながち間違ってはいない。何しろ「8月はもうお盆だよ」と言われたりもするんですから。
ってことで、うちも今まで通り13日に迎え火を焚いて15日に送り火を焚きます。お膳は2日の日にしたから、13日と15日は両親や伯父さんが好きそうだったものを作ることにします。絶対その方がお膳より喜ぶと思う、うん。
8月2日に作ったお膳です。
毎回同じようなメニューですが、これもお約束の定番ということでいいでしょう。




