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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年  7月
831/1001

うちのそうめんが具だくさんのわけ

 うちのそうめんの写真をアップしたところ、


「豪華ですね、見たことない」


 というようなコメントをいくつかいただきました。


 もしかして、


「関西、もしくは兵庫県、もしくは西日本のそうめんはこんな感じ」


 と思われた方がいらっしゃったら困りますので、


「これはおそらくうちの父親の好みからこうなってる」


 ということを強調しておこうかなと思います。父というより私との合作かな?


 元々はうちもそんなにたくさんの具を乗せてはいなかったです。少なくとも母が亡くなって以降ですね、こうなってきたのは。


 というのは、うちの父親がこういうの好きな上に、私はご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、


「めっちゃ具乗したるでー」


 みたいにいわゆる「冷やし中華」とかにもどばっとてんこ盛りにする人間です。


 母が亡くなり、その後でそうめんや冷やしうどんを作ってる時、どういうきっかけだったか錦糸玉子を一緒に出したところ、父の評判がよかったんです。


「あ、気にいってるな」


 と思ったので、それから出す時に、


「錦糸玉子乗せてみる?」


 と聞いたところ、


「ええな」


 と返ってきて、それ以来玉子がレギュラーとなりました。


 その他の具も同じように、


「キュウリ切ったのどう?」

「あったらええと思う」


 てなことを繰り返してるうちに、こんなことになったというのが我が家のそうめんの歴史です。


 あの人自分から「玉子乗せてほしい」とか「キュウリ乗せてほしい」とか言わず、こっちが「どう?」と聞いたら「ええな」と返事する人でしたので、それで色々聞いてるうちに増えてしまった気がするなあ。


 父の出身地である愛媛県には「鯛そうめん」という、鯛の煮付けをそうめんの上に乗せて煮汁をかけるという料理があります。その時に錦糸玉子を乗せてたりもするので、元々そういうのを父が好きだったんでしょうね。

 それから他にも一巻ずつそうめんを大皿に並べて、「削りかまぼこ」とかで彩るのもいなかに行った時に出してもらったことがあります。それもやっぱり錦糸玉子が乗っていた気がします。


 だから、うちオリジナルと言いますが、父の故郷の味と私の食い意地と「やったれー!」な性格の結果が今のうちのそうめんということになりますか。


 出汁は少し甘めですが、これも多分父の味なんじゃないかなと思います。市販のめんつゆではうちにはちょっと辛い。なので少しだけ甘味を足して薄めにしたぐらいがうちの味です。父があまり市販のめんつゆを好まなくて、顆粒だしを使ってでも家で作ってほしがってたので、そういうところもそのままです。


 それから今回は甘辛く煮たしいたけも具として乗せてますが、なぜかそうめんの出汁の時は「しいたけを一緒に煮こむ」という形でした。


 母がよく、


「パパのそうめんのお出汁はしいたけ一緒に入れるねん」


 と言ってそうしてたのを覚えてます。なんでそうめんだけこうなのかは分かりません。


 具として甘辛く煮るのではなく、汁の具みたいにするんです。これは今もこうする時もありますし、煮たしいたけが残ったら冷凍できるので、まとめて具として作っておく時と両方あります。今回は残りを冷凍しようと多めに煮ておいて、取り出した後の鍋に顆粒だしと水と調味料を入れて出汁を作りました。ほんのりしいたけ風味の出汁になります。これも残ったら冷凍しておいて、次回のそうめんの時に食べます。


 以上が「我が家のそうめん」の秘密? でした。決して関西とか四国とか兵庫とかの定番ではないので、よろしくお願いいたします。

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