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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年  6月
802/1001

恥ずかしい操作盤

 今日は朝9時半から機会式駐車場の修理だか点検だかがありました。


「場合によると1時間ぐらい出したり入れたりしてもらえないかも知れません」


 と書いてあったので、いつもより早く、9時過ぎぐらいに出ることにしました。


 水曜日と土曜日は結構忙しくなることが多いです。今日は特に駐車場のこと以外にはなかったので、のんびりできるかなと思ったんですが、せっかく早く出たしと買い物に行くことにしました。スーパー2軒行ったら遅くなって結局忙しくなってしまった。何してるんだ、私は。


 そうして一日忙しく過ごし、夕方帰る時には駐車場のことなんかすっかり忘れてた。


 そして気がつく。


「あれ、操作盤がえらくきれいになってる」


 見るからに「新品!」という感じのに交換されてます。それでやっと、そういうことをやる日だったのかと理解しました。


 操作盤、ちょっと古くなってるなとは思ってたんです。液晶で自分の番号をタッチしても音が鳴らない時があるし、みんながそうやって触るから、その場所が古くなってなんだか数字がよく見えない感じです。

 時間によっては反射で本当によく分からない。私は運転の時にメガネをかけてるもので、さらにメガネにも反射してもっと見えにくい時があるので、そういう時はメガネをずらさないと何がなんだか分からない。


 その操作盤が新しくなったのはありがたい。早速ピカピカの扉を開けて中を見たら、


「数字が小さくなってるな」


 前のより一回り小さくなって、上半分にちんまり並んでる。うーん、これは慣れるまでちょっとかかるかな。でもタッチしたら「ピッ」と軽快に音がしたので、やっぱり気持ちいい。


 車をしまって今度はシャッターを閉めます。やっぱり「ピッ」と気持ちよく音がしてシャッターが閉まってくれました。気持ちいいぞ。


 さて、操作が終わったので鍵を抜いてフタを閉めて、


「うわっ、めっちゃ恥ずかしい!」


 とびっくり。


 操作盤のフタ、これまではそんなことなかったのに、今度のはピカピカに光って鏡並に顔が、顔が映ってるー! もろに自分の顔とご対面するので、めちゃくちゃ恥ずかしいー!


 さっき初めて見た時には新しくなってることにびっくりして、それで光ってることには気がつかなかったらしい。最後にパタンと閉めて初めて、そこまでピカピカなことに気がついた。


 前のも最初はこれぐらい光ってたのかなと考えるけど、いやあ、そういう感じではなかったと思う。経年劣化でくもったというよりは、最初からつや消しだった気がするぞ。


「これから毎日フタを閉めた時には自分の顔とご対面するのかー!」


 なんとなく車に乗る時に照れてしまうような気がします。

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