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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年  6月
794/1001

何年ぶりの餃子

挿絵(By みてみん)


 父の日に、


「一体何を作ってたかな」


 と調べたら、ここ何年かの記録によると、父は餃子が食べたいと言ってのが一番多かったと分かりました。


「餃子か、しばらく作ってないな」


 思い出せば父が亡くなってから作ってませんでした。やっぱりあまり作る気になれなかったんでしょうね。


「でもうちの餃子が食べたいなあ」


 なんとなくそんなことを思いながら買い物に行ったら、


「ええっ、白菜1玉199円!」


 嘘でしょって値段でタイムセールか数量限定か何かで売ってました。


 もちろんゲット。


「これは餃子を作れってことかな」


 作るならやっぱり週末です。ニンニクやニラも入るし、ゆっくり食べられるし。そう思って作る準備をしていました。

 いつもは朝から作って夜食べてたんですが、今回は前日の金曜日に肉以外を準備して、土曜日にミンチだけ買ってきて完成させようと計画。作るの結構手間ですから、分けた方がしんどくないなとなんとなくそう思いました。


 すると昨日妹から連絡が。


「土曜日のお昼から行こうと思います」


 先週の父の日には用事があって来られなかったのと、こっちにも用事があるから寄るとのこと。ちょうどいいから餃子持って帰れと言ったら喜んでました。


 今朝、豚ミンチ買ってきて仕上げて置いておく。うちはものすごくたくさん作るんですよ。なぜかと言いますと、餃子だけを食べるからです。


 これはずっと昔、須磨に住んでた頃にご近所のおばさんから教えてもらった本場のレシピの餃子です。おばさんのお友達が台湾の方で、その方のレシピをうちも継いだようになりました。なので「飲茶」扱いで餃子が主食なので餃子だけ食べるのです。


 白菜を茹でて切って絞る。かなり水気を切ります。それからショウガ、ニンニク、ニラ、戻した干しシイタケを刻んで入れる。それからミンチを入れて、塩、コショウ、醤油、ごま油で味を整えて具は完成です。


 妹が来る時に皮を買ってきてくれました。父親が好きなお店の皮があるんですが、ミンチを買うお店とは違うから他のでいいやと思ってたんですが、昨日のうちにそのお店のを買っておいてくれました。


 包んで焼きますが、焼き方は両面焼きです。フライパンに並べて焼きめをつけたら水を入れてフタをして蒸し焼き。火が通ったらフライパンで振って上下入れ替えて、もう片面にも焦げ目をつけたら完成です。醤油、酢、ラー油を混ぜたタレでいただきます。


 どのぐらいぶりかなと考えたら、父親が亡くなる前の秋に入院して、それからは作ってないから最低でも2年8ヶ月は作ってないです。もしかしたら3年ぐらいになるのかも。


 こんなに長い間餃子を作らなかったことってないなあ。久しぶりに食べたけど、やっぱり私はうちの餃子が一番おいしい。


 妹も帰って食べておいしかったーと言ってくれたので、これからはまた作ろうかな。なんとなくそんな気になれています。

 

 並べ方は、昔はよくあるように円形に並べてたんですが、取りにくいので私が勝手に縦何列かに並べて周囲にぐるりとへりのようにつけるようになりました。



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