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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年  6月
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カタカナノナゾ

 日本で暮らして漫画を描いてらっしゃるオーサさんというスウェーデン人の方がいらっしゃいます。日本が好きで大好きで、日本に来たいとその夢を叶えた方です。行動力ありますよね。


 ちょこちょことその方の作品を読むんですが、ちょっとおもしろい話を目にしました。


「カタカナが好きな外国人と会ったことがない」


 え、そうなの? むしろ外国人って漢字が苦手でカタカナで書きたいものだと思ってた。でも理由を聞いてちょっと納得。


 まずは、


「ひらがなと同じのをどうしてもう一種類覚えないといけないの」

 

 確かにそうですよね。私だってどこかの国の言葉を覚えようとした時に日本語のようだったら、ただでさえ漢字とひらがなのように2種類あってめんどくさいのに、そこにさらに同じ読み方する文字をどうして覚えないといけないのかと思ってしまいます。


 次に、元は2つに分けて描いてあったんですが、まとめるとつまりはこういうことです。


「発音を壊すので使いにくい」


 例として「マイケル」を出してらっしゃいましたが、日本人は「マイケル」ですが、これをそのまま海外の方に言っても通じないですよね。「まいきぉ~」とか「まいくぅ~」みたいな方がまだ通じるんじゃないだろうか。

 だから、自分が知っている発音でカタカナで書いても通じない、日本語に翻訳してから書かないと。こりゃめんどくさいわ、確かに。


 これは習う方だけではなく、教える方の方にとっても頭の痛い問題らしいです。普段、普通に使ってて気がついていないことを「どうしてですか」と聞かれても、確かに説明しにくい。しかも、ちゃんとしたルールがあるようでないですから。


 それで、ふと、思い出したことがあります。私は読み書き、特に読む方はかなり早くて、母親が言ってたんですが、


「教えたことも読み聞かせたこともないのに、気がついたら近所の年上の子に本を読んで聞かせてた」


 らしいのです。


 これ、確かです。覚えてます。近所の一つ年上の女の子2人を前に座らせて、絵本を読んであげてた記憶があるんです。そして母親が言うように、教えてもらった記憶も読み聞かせてもらった記憶もない。

 今は小学校や幼稚園で読み聞かせの時間とかあると聞いて、今はそんなのがあるんだなと思っただけです。


 それなのに、なぜかカタカナの読み書きが遅かった。

 読んでる時は多分、流れでカタカナも分かっていたようなんです。でも、単独で書いてみなさいと言われたら、とにかく混乱してた記憶があります。なんとなく形が分からなくて裏向きに書いてしまったり。読むのはそこそこいけても、書く方がなかなかでした。一学年下の妹の方が、カタカナに関しては読み書きができるようになったのが早かったようで、母にそういうことを言われた記憶もあります。   


 それだけとっとと読んだり書いたりしてたくせに、本当に、なんでなかなかカタカナだけ読み書きできなかったんでしょうね。自分でも不思議です。


 もちろん今はカタカナしっかり読めますし書けますよ、当然ですが。でも、オーサさんがそう描いていらっしゃるのを見て、なんとなく分かるなと思ったので思い出しました。

 もしかしたら、私も先にひらがなと漢字(もちろん簡単な)を読めるようになって、それからカタカナの順番になってたので、分からなくなってた可能性があるのかも。


 本を早く読めるようになったという経験から、短編集「小椋夏己のア・ラ・カルト」の「本の妖精」を思いついて書きました。

 もしかしたら、何かの本を開いたら、ひょっこり妖精さんが出てきて「お久しぶり」と言ってくれないかな。その妖精さんに聞いたら、どうしてカタカナが遅かったのかも教えてもらえるかも知れません。

「本の妖精」は以下のリンクになります、よろしければご一読ください。


https://ncode.syosetu.com/n4412hr/42



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