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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2024年  6月
750/1001

お風呂に入ると思い出す

挿絵(By みてみん)


 今日の午後、急に妹が来ることになりました。少し前から来ようかなと言ってたら風邪をひいて熱を出したりして、なかなか来られなかったのが、今日は時間ができたからということです。


 駅前まで迎えに行って、実家で一緒にお茶したり話をしたりして、夕方にまた駅前まで送って行ってまた今度ということに

 

 特にこれといって話すこともないんですが、いつものようにうだうだとあんなことこんなことを話しして、お仏壇に挨拶して帰るだけのこと。まあ、そんなもんです。


 その時に、またお弁当と和菓子を買って来てくれたんですが、その和菓子が私が食べたいなとつぶやいていたものだったんです。


「水無月」


 六月のお菓子です。氷みたいな「ういろう」の生地の上に小豆が乗ったお菓子。ちょうどテレビで見て食べたいと思っていたんですよね。


「なぜ私が食べたいと思っていたと分かったのか」


 とは言いましたが、まあ六月だからです。


 白と抹茶と黒砂糖の3種類を持ってきてくれたので、抹茶と白を半分ずつにして食べました。

 

 和菓子ってどこででも売ってるけど、ちゃんとしたお菓子屋さんのあんこはなんであんなにおいしいんでしょうね。スーパーで売ってるのとなんか違う。お値段も違うけど、その分の価値はあると思います。


 お弁当は前には「サイコロステーキ弁当」を買って来てくれたんですが、今回は「だし巻き弁当」でした。だし巻き大好きな私は「わっほわっほ」と喜んでしまいました。

 

 実は今日はご飯作るの面倒だなと、お昼はカップ焼きそば、そして夜は冷蔵庫にご飯が残ってたので、買ってあった餃子でもレンジでチンして食べようかと思って何もしてませんでした。思わぬごちそうにあずかれてうれしかったです。


 そして夜、お風呂でゆっくりと浸かりながら、ふと、思い出しました。


「ああっ、忘れてたあ!」


 実は、今日来ると聞いてちょうどよかったと思うことがありました。いただきもののメロンが後2、3日で食べ頃になるので、週末にでも来ればいいのにと考えてたんです。それのおすそ分けばっかり考えてて、渡せたのですっかり忘れてたんです。


「せっかくカマンベールチーズ買ってたのに!」


 姪っ子が大好きなんですよね。先日買い物に行ったらちょうど値引きしてたのでまとめ買いしてたのです。


 メロンばっかりに気持ちがいっててすっかり忘れてあー!

 なんでこういうことって、お風呂に入ってたら思い出すんでしょうか。


 妹にメッセージ送ったら、


「今度行った時にもらうよ」


 と返ってきたので、ちゃんと言ってもらおうと思います。チルド室に入れてたら忘れるんだよ。


 日持ちするものなだけについうっかりしてしまう。前もそうやって何回か「忘れてた」を繰り返して、ちょっとばかり賞味期限が切れてしまったことがあります。

 もっとも、日本のチーズってちょっと早いと言われてるので、多少遅れて食べた方がおいしいという話もあるし、ちゃんと渡して食べたそうですが。


 そう、もらうばかりじゃなく、ちゃんとこっちも準備してるんだからね。と、たまには主張しておかないと。

写真の上が「水無月」で、下が「だし巻き弁当」です。

どちらもおいしかった、ごちそうさまでした。

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