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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2022年 10月
62/1001

耳とへた

 今朝のテレビの質問コーナーで、子供が、


「どうしてパンの耳って言うんですか?」

 

 というのがありました。


 なるほど、考えたことなかったです。


 回答をまとめると、


「物事を例えるのに人間の体に例えるとイメージしやすく、耳は人間の端にあたるので端を耳と言う」


 らしいです。


 それで、ふと、思ったんですが、


「うちはパンのへたって言ってた」


 んです。


 うちは行きつけのお気に入りのパン屋さんがあるんですが、そこのハードトースト、父が好きなスライスがあり、いつも電話でカットをお願いして取りに行くようにしてました。

 食パンも同じように電話でスライスを頼んで、1本買って、両端の部分を薄く切って一緒に入れておいてもらうようにもしています。


 どうしてかと言うと、私がその部分を好きなんですが、1袋ずつだと手に入らないんです。

 その部分、そのお店は何店舗かあるチェーン店なんですが、集めて本店でしか売っていない。そしてその袋入りが人気で、電話で大体一ヶ月ほど先に予約してでないと手に入らないんです。

 おもしろがって何回か電話して予約して取りに行ったんですが、駅で言うと2駅ほど離れた場所にあり、しかもお店が午後1時までしかやってないのでなかなかめんどくさくてやめてしまいました。

 なので、そのおいしい食パンのその部分をほしい人は1本買いするしかないんです。


 その時に、


「パンのへたも薄く切って一緒に入れておいてください」


 と言ってたんですが、


「パンの耳の部分ですね」


 と何度か訂正され、今ではこちらも、


「パンの耳の部分は薄く切って入れておいてください」


 と、言うようになりました。


 私的には「パンの耳」はサンドイッチにした時に切り落とされている部分で、長い一本の両端は「へた」なんですが、どうもその部分も「耳」と呼ぶようなのです。

 最初はなんとなく違和感があったんですが、電話だし、通じやすいように今は私も「耳」と言ってはいますが、家で言う時はやっぱり「へた」ですね。


 気になって調べてみたら、やはり関西で使われている方言のようです。

 正確にどこからどこかまでは分かりませんが、私が住んでいた京阪神間では「へた」と言うことが多かったのかな。


 こういう言葉って大きに流れると言うんですか、例えば関西で「かんとだき」と言っていたのが今ではほぼ「おでん」と全国共通に呼ぶことが多くなったように薄れていくように思います。

 元々の関西では「かんとだき」と「おでん」は別の料理だったので、今でも私は「かんとだき」と言ってますが。


 気持ち的にはあの部分はやっぱり「へた」なんですが、それももうすぐ通じなくなるのかなあ。

 「耳」と「へた」って私の中ではやっぱり別物なんですが。

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