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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年 10月
483/1001

護摩祈祷

 今日は21日、弘法大師の縁日の日です。少し思うところがあり、須磨寺へ行くことにしました。8月に東京から友人が来た時にも行ったんですが、他にも行きたい人がいて、ちょうど土曜日だし、朝のうちにさっと行ってこようという話になったんです。


 最初の予定では、車でさっと行ってさっとお参りしてさっと帰るというつもりだったんですが、思わぬことになりました。


 須磨寺は私が子供の頃に遊び場にしていた、といっては怒られるかも知れませんが、21日の縁日になると友達と遊びに行っていた場所です。高校入学の年に引っ越して、少しばかり遠くなってからも、何かあるとお参りに行ってました。


 朝、割と早く、9時半頃には到着したと思います。そしてお参りをして、お守り売り場を覗いたりして、後はもう帰るかなとなった時に、


「護摩木を書いて祈祷してもらおう」


 と、なりました。


 須磨寺にはそれこそ数え切れないほど来ていますが、護摩祈祷はしてもらったことがなかったんです。書いてそれを渡したらそれで終わりだとばかり思ってました。

 

 連れと一緒に護摩木に願い事を書いて、


「これ、どうしたらいいんですか」


 と、社務所の方に聞いたら、すぐ横で護摩木を書いていた方が、


「あ、私案内しましょうか」


 と、言ってくれたのと、社務所の方が、


「こっちです」


 と、案内してくれたのが同時になりました。


 護摩木の方は、よくお遍路さんが着ている装束に着替えているところだったので、社務所の方に連れて行ってもらったら、


「もう始まってますから、これこれこうして」


 と、言われた通りに、一番前の護摩壇のところへ護摩木を置いて、お経の本を借りて戻ってきて、もう室内はいっぱいだったので廊下に並んでる椅子に座りました。


 私たちが座ったら、さっきの護摩木のところの方が隣に並んで、中で何か始まったんですが、座っている席からだとよく分からない。とにかく、借りた教本を開いて、みなさんがやってらっしゃるようにお経を読んでました。


 ずっと進んで、よく知っている「般若心経」のところにきたら、「3回か7回読む」と書いてあったので、そうなのかと皆さんについて読んでたんですが、それが早い早い! 今までお寺のイベントに色々出てきましたが、こんなに早く読んでるのに参加したことがない。

 7回読むからスピードが早いのかなと思ったら、もっと何回も何回も読むんです。


「これ、何回ぐらい読むんだろう」


 と、そこでふと、気がつきました。


「ああっ、中で護摩焚いてる。ってことは、全部焼き終わるまで読むのか!」


 ええ、そうでした。般若心経だけじゃなく、お不動さんの真言やらなんやら書いてあるの次々と。


 いや、面白かった。須磨寺はうちと宗旨が違うけど、同じ仏教だし元は同じ。そういうの気にせず参加したんですが、激しかったです。そして、お経を読むのはきっと呼吸器にいい! 

 

 そうして、どういうタイミングでかは分かりませんが、中の方が動き出した。どうやらお参りしてるようだと思ったんですが、やり方が分からない。

 そうしたら、さっきの護摩木の方が教えてくれるとおっしゃって、付いていくことにしました。


 中に入ってお坊さんの前に背中向きに立ったら、お経の本でどんどんと結構強く両肩をかを叩かれて、護摩木をお焚き上げした煙をあびて、頭を下げて戻ってきました。


 うむ、面白い。面白いと言ってはいけないのかも知れませんが、面白かったです。


 結局、このイベントが1時間以上かかり、かなり長い間須磨寺にいることになりました。


 予定より遅くなったので、途中でお弁当を買って帰り、今日も本当は仕事なので実家に着いたら急いでお弁当を食べ、2時からヴィッセルとアントラーズの試合の中継を見ないと。


 ということで、今日はほぼ一日何もできずに終わりましたが、充実した一日となりました。

 

 次はもうちょっと余裕を持って中に入って、目の前でお焚き上げを見たいと思います。子供の頃から知ってるけど、ああいうのやってるの全然知らなかった。

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