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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  9月
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薬が足りない・その1

 なんだか、ダブルで流行ってる流行病があるらしく、色々と大変です。やっぱりマスクと消毒はまだしばらくやめられないですね。


 そういうのプラス、戦争で薬が足りないと結構前から言われてました。今もまた、ダブル流行のせいで、解熱剤とかが足りないとも聞きました。


 そして、そういや私もそういうことがあったな、とふと思い出しました。


 もう1年になるあそこの戦争が始まってしばらくした頃、いつものように病院に行ったら先生が、


「この薬が戦争の影響で足りないかも知れない」

 

 と言われ、


「なんだってええ!」


 と、非常にびっくりしました。


 その前に解熱剤とか足りない足りないとは聞いてたけど、まさか全く関係ない私に必要な薬がそんなことになるなんて!


 正確には、足りないのとはちょっと違いました。


「私が使ってる定量が少ないのが足りない」


 とのことです。


 たとえば、1錠が10ミリという薬があったとします。一般的にはそのサイズが一番使われてるんですが、私が使ってるのはその半分の5ミリというやつ。一番メジャーなサイズはいっぱい作ってて日本国内でもそこそこ量があるのでなんとかなるが、あまり作ってない私サイズのは足りないかも。


 先生が私がいつも使ってる薬局の名前を聞いて、そこに連絡して在庫があるか確認してくれました。幸いにも次に病院に来る時までの量は確保してもらえたので、次に足りなかったら薬を変えるとかなんとか考えましょう、ということに。


 薬局に行ったら、私がもらったのがもう最後ぐらいで、次の一人分には足りないという状態でした。運がよかった。


 その前に、他の薬でですが副作用が出て、それを副作用と気づかれず、どこへ行っても咳喘息と診断され、色んな薬をもらっても全然改善せずに結構苦しみました。本当に何軒もの病院へ行ったんですが、どこ言っても症状だけ見て咳喘息でしょうで終わりだったんです。一生これが続くのかと結構つらかった。それを薬の副作用と見つけてもらうまで、本当に苦しかったです。薬を変えてもらったら、嘘みたいにケロッと治りました。


 こんな風に、同じような効き目の薬でも、個人の体質によって効き目が弱かったり副作用が出たり、合わせるのって結構大変なこともあるんです。もしもその薬がだめだったら、また合わせるのに手間と時間がかかるかも知れない。できれば同じ薬で続けたい。


 それから後、状況が改善されて、今のところは足りないと言われることはなく、なんとか普通に薬をもらえています。でも、何かあったらまた同じことになるかも知れません。

 

 当時足りない足りないと言われていた解熱剤も、たまたまいつもの外科の先生のところで今度ワクチン受ける時に熱が出たら困ると言ったら出してくれて確保できて、本当に色々運がよく今まで来ています。救急車で運ばれた時にもその薬使ってもらえましたし、他のですが、常備用にももらえました。


 私の飲んでる薬の中には、飲めなくなったら命に関わるレベルのものもあるので、もしもこれから先、もっと世界が不穏になって、もらえなくなったらどうしようかと考えます。


 せめてどうしても必要な薬ぐらいは、不安なくいただける世の中が続いてくれますように。もちろん、世界中で。

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