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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2021年 12月
44/1001

カムカムたぬきの歌

 今の朝ドラの中で、


「証城寺の狸囃子」


 を英語の歌詞にした歌がよく流れています。


 歌の内容としては、みんないらっしゃいお菓子を食べて歌いましょう、と、


「カムカムエブリバディ」 


 から始まる英語の歌詞なんですが、


「あれ、私が知ってるのと違うな」

 

 と、思いました。


 私が聞いて覚えていたのは、子供の頃に母親に教えてもらった歌詞で、そういう歌い出しではありませんでした。


 うちの母親は英語なんて全然できない人だったんですが、歌が好きで、たまに英語の歌なんかも歌ってました。


 その中には英国国家なんかもあって、


「ごっどせいぶあーわぐれーしゃすきん」


 と、日本語のひらがなみたいな歌い方をするもので、


「しゃすきん、って何!」


 みたいに、妹とよく笑ってたなあ。


 そんな感じで母が歌っていた古い歌は、何語でも割とどれも歌詞を覚えているんですが、証城寺の英語の歌詞は、なんとなくしか覚えていませんでした。


 ただ、歌い出しのところは覚えていて、それがテレビのと違ったんです。


「ショ、ショ、ショジョジ、ショジョジ イズ ラクーン」


 ラクーンは英語でたぬきのことだと、これで母から教わった記憶もあります。


「なんで違うんだろう」


 と、ふと、調べてみようという気になりました。


 テレビで流れていた歌詞は、当時の英語会話のラジオ番組で実際に流れていた歌詞らしいです。

 そしてうちの母親が歌っていたのは「アーサー・キット」というアメリカ人の歌手が歌っている歌らしい。

 調べていると「ウシュカ・ダラ」という歌もその方の歌で、それも母親が歌っていたのを聞いたことがあったので、この人の歌でほぼ間違いがないだろうな、と思いました。


 こちらの歌詞は日本語にすると、お腹をすかせたたぬきが「コイコイコイ」と体を叩いている、みたいな歌詞でした。

 私は知らなかったんですが、この歌も英会話の番組で流れていたらしいです。


 英語の歌詞の部分を、最初の「ラクーン」ぐらいまでしか覚えていないと思っていたんですが、


「来い、来い来い、来い来い来い」


 のところを、


「koi, koi, koi, koi, koi, koi」


 と、日本語とかけたような歌詞になっているようで、そのあたりもあまりよく覚えてなかった原因かも知れません。日本語の歌詞なら覚えてますから、英語の歌詞の一部だとは思わなかったんでしょう。


 すっかり忘れてしまっていた歌を、ドラマを見ていてなんとなく思い出しました。


 もしも母がいたら、一緒にドラマを見て、この歌からまた「しゃすきん」とか思い出して笑っていたんだろうなあと、懐かしく思いながら聞いています。

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