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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  8月
387/1001

本当にあった怖い話・2023年夏のある一日

 また怖い出来事がありました……


 始まりは今朝のことです。今日は病院の定期検診で、いつもより早く家を出ることになりました。


 家を出て、エレベーターホールへ向かっていると、


「あれ、あんなところにみんみん様? なんか小さいけど何ゼミだろう」


 と、思いながら突き当りの部屋の廊下に面した壁、その天井近くにとまっている影に目がいきました。


 ところが!


「ひいっ!」


 なんということでしょう、その小さな影はみんみん様よりももっと小さく、そして黒い、さらに光っている……


「あ、アレが!」


 そう、アレでした。

 きっと皆さんのほとんどが嫌うアレ。

 もちろん私だって嫌いだ!


「まさか、こっちに飛んでくる、なんてことないだろうな……」


 廊下で一瞬止まったものの、そこを通らなければエレベーターには乗れない。

 仕方なく、見たくもないけど横目で睨みながら、様子を見ながら通り過ぎました。


「よかった、無事通れた……」


 全身鳥肌、じんわりと汗もかいています。

 本当に怖かったです。


 この時、私は恐怖を無事通り過ぎたと信じていました。


「いつもより出るのが早いから、それであんなのを見つけてしまったのかも知れない」


 そう信じていましたから。


 そして病院へ行き、検査も終わり、実家へ行って仕事もして、今日はひさしぶりのかなり激しい夕立タイムの雨も見送り、いつもの時間に帰宅することになりました。


 エレベーターに乗り、自分の部屋のある階で降り、帰ろうと思って進みながら、


「そういや、今朝はこの部屋の壁の天井あたりにアレがいたんだよな、さすがにもう、ってまだいるー!」


 そう……

 今朝、みんみん様かと間違うようなところにとまっていたあの黒いやつ、アレが、アレが……


「なんで今朝と全く同じ場所にいるんだあ!」


 また鳥肌、冷や汗ですぐそばを通り抜けました。

 怖かった……


 すごく疑問なんですが、アレって朝から夜まで一日中、あんな同じ場所にとまってるものなんですか? そんなに根性あるの? 

 もしも、道の端とかなら、もう命なき存在としているのを見たことはありますが、仮にも壁です、直角です、しかも天井近くの高さです、足をついてる場所などありません、そんなところにそんな長時間滞在できるものなんですか?


 今、とても怖いのは、


「明日の朝もあそこにいたらどうしよう!」


 ということです。


 現在進行系の怖い話でした……

 

 頼む、どっか行っておいてくれ!

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