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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2021年 10月
34/1001

旬の時だけしか

 いちじくが好きです。


 どのぐらい好きかと言いますと、ご近所の産直スーパーや、普通のスーパーの産直スーパーで少し傷がついていたり、熟しすぎて普通に流通させられないようなのを箱売りしていたら即買いするほど好きです。


 今年も2回箱買いして、それをはくはくいただいて満足しました。

 でももう旬ももう終わり、さびしいけど、また来年かな。


 それで、ふと、というか、食べているといつも思うことです。


「どうしていちじくは年中ないんだろう」


 今は色々な方法で色んなものが年中食べられます。イチゴ、スイカ、メロン、バナナ、果物だけじゃなく野菜も。今朝のテレビで「冬が旬の小松菜」という言葉を耳にして、初めて冬の野菜だと知りました。小松菜なんて年中スーパーに並んでいますし。


 そうやって色々な物が、時期によって味や値段が違うとしても、その気になったらいつでも手に入れられます。


 「千両みかん」という落語があります。これは、真夏にどうしてもどうしてもみかんを食べたくなり、命の危険にまで陥った若旦那のため、番頭さんがみかんを探しにいくお話です。結果としては、あるみかん問屋の蔵の中、たった一つだけ旬のようにつやつやしたみかんを見つけるものの、蔵一つ分、千両の値段をつけられて、そこから……と、後は落語で楽しんでいただきたいので、ここまでにします。


 今はみかんも年中食べられますよね。昔はそのぐらい夏のみかんは貴重だったとしても、今はそういう感じです。


 なのに、どうしてかいちじくと、私があと思い浮かぶのはびわ、この2つはその時期にだけしか手に入りません。乾燥いちじく、コンポート、ジャムとしては食べられますが、熟れた、ぷちぷちしたあの食感を楽しめるのは今、この時期だけです。


 もしかしたら、ご贈答用などでどこかにあるのかも知れませんが、少なくとも私の行きつけのお店では旬ではない時にいちじくを見たことがありません。あったとしても、お店のご贈答用の箱に入れておくには痛みやすいですしね。


 あるんでしょうか、たとえば真冬のいちじく。

 日本と季節が逆の地域、逆までいかなくてもずれている地域のいちじくがあったとしても、やっぱり痛みやすいから遠くからは運びにくいので、遠い地域のいちじくをそのままというのは難しい気がします。

 楊貴妃が大好きだったライチ、玄宗皇帝が遠くから取り寄せたという話がありますが、遠い地方の完熟のいちじくを食べたいと思ったら、そういう立場にでもならないと無理かも知れません。


 なんとか国内で一年中いちじくを食べられるように考えてくださる農家さん、いらっしゃらないでしょうか。

 TOKIOにでも相談したらなんとかなりますかね?

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