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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  7月
328/1001

覚悟のある人

 拙作の「黒のシャンタル」の主人公トーヤが、


「俺は覚悟を決めている人間が好きだ」

 

 とか、


「根性決まってるやつは好きだ」


 とか言ったりします。


 何をやるにしても、やっぱり覚悟や根性は大事だと思うんですよね。

 軽い気持ちでやることと、根性据えて覚悟を決めてやることの両方が生きていく上では大事だと思うんですよね。

 トーヤは結構厳しい生まれ育ちをした上に、みょうちきりんな運命の渦に巻き込まれてしまったもので、余計にそう思うのかも知れません。

 

 ですが、生きていこうと思うなら、そんな覚悟は決めない方がいいだろうな、と思う覚悟もあります。

 いや、本当は覚悟じゃないかも知れないけど、話の流れで覚悟や根性を決めた人の話と思って読んでください。


 今朝、いつものように車に乗って家を出て、職場である実家へ向かっている途中のことです。


 実家に行くまでには信号を2つ通過しなければなりません。

 最初の信号は片側2車線ずつの大きな信号、それぞれ左折用と右折用レーンがあるので、信号の前には車線が3つずつあります。


 私はその信号を直進するので真ん中の車線に入っていました。

 信号が変わり、スタートしようと思ったら、左の車線からいきなりバイクが私の前に滑り込んできたんです。


「あぶない!」


 左車線は左折と直進レーンなので、間違えて左折レーンに入ってしまったから急いで真ん中車線に入ったというより、左折の車を追い越したいから、本当ならもう車線変更してはいけない場所まで来て、交差点に入りながら真ん中に滑り込んだという形です。

 もしも、私がもっとスタートダッシュしていたら、接触してバイクは転倒していたかも知れない。

 そんなことになったら、大きな事故になる可能性もある。


 背中がヒヤッとしました。

 原付きではないのでキープレフトじゃないけど、あれは危なかった。


 こういう時、私は知人が言っていた言葉を思い出します。


「ああいう運転をする人は、覚悟が決まってる、自分がどうなってもいい覚悟が」


 なるほど、と思いました。

 私なんか覚悟が決まってないから、もしものことがあったらと思うと、ゆっくり、できるだけ安全運転でしか走れません。

 

 それ以来、危ない運転をする人を見たら、


「ああ、覚悟が決まってる人なんやな」

  

 と、思うようにしています。


 そういう人は、事故起こして自分が大ケガをしたり、命を落としてもいいと思っているから、そういう覚悟があるから無茶な運転をするんだな。だから、もしもそういう事故を起こしたとしても、かわいそうとかは思わないようにしようとも思います。


 ただ、こちらは覚悟を決めていないので、巻き込まれないように気をつけて、気をつけて運転をしようとあらためて思います。


 だって、覚悟決まってないんだもの、私は!

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