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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  7月
271/1001

おいしく食べたい

 知人と話をしていて、


「そういえば、店の人の感じが悪いことがある」


 という話になりました。


 別にお客様は神様ですともてなせと言ってるわけではありません。

 ですが、それにしてもあまりに態度悪いなあ、と思う店員さんもあることはあります。


 それで、そういえば、と思い出しました。


 もうずっと前、もう20年以上は前のことだと思いますが、テレビで見たお好み焼き屋さんが、これがもう想像を絶するほど感じが悪かった。


 大阪のお好み焼き屋さんで、本当に小さいお店、もしかしたらカウンター数席だけぐらいのお店だったんですが、そこの大将が感じが悪い、なんて言葉では足りないぐらい感じが悪かった。


 そのテレビで見た当時はまだ50歳になってなかったんじゃないかなあ、ひげを生やしてむっつりとし、お客さんに叱りつけるように物を言っていました。


 私語禁止とか、そういう結構「なんでやねん」と思うような厳しいルールがあり、それを守らないお客さんにはブチ切れます。

 お店の天井からお客さんが食べているところを写していたんですが、みんなおいしい物を食べてるという感じではなかったです。じーっとだまって、出されたものを黙って食べるみたいな。

  

 メニューはなく、大将が出してきたものをありがとうございます、とひたすら食べる。

 どれだけおいしいお好み焼きか知りませんが、私はあんな雰囲気の中で食べたくないなあ。


 そして事件は起こりました。

 若いカップルが並んで食べてたんですが、「おいしいね」「うん」ぐらいの軽い会話をしたら、大将がめちゃくちゃ怒り出した。

 もしもべちゃくちゃしゃべったとか、他のお客さんに迷惑をかけたとかなら分からないでもないんですが、本当に些細なことでした。気に触ったとしても「静かにして」と一言で終わるような。

 

 大将が怒りまくって「出て行って!」とか言ってたんですが、一応食べ終わったのかな、そのカップルが会計をして出ていこうとしたら、他のお客さんより2000円を2500円かなにか、500円ぐらい高く請求をしたのです。


 男の子の方がそれにおかしいと言ったら、


「あんたみたいなやつ嫌いやから高いねん」


 って、びっくりしました。


 それでも男の子が支払って、なんでだったか領収書を欲しいと言ったら、大将が、


「書いたるわ、書いたるけど、その代わり二度と来んとってよ!」


 と、投げつけるように領収書を渡しました。


 いや、これ、安物のドラマじゃないの? そう思うぐらいひどかった。なのにそのお店、行列ができるお店だったんです。


 私だったら、そんなお店絶対に行きたくない。どれだけおいしいか分からないけど、そんなことさたらおいしいとは思えなくなる。

 

 さすがに今もそのお店があるとは思えないんですが、どうだろう?


 やっぱりご飯はおいしく食べたい。それには食べる方も接客する方も、最低限の礼儀は持っておきたいものだと思いました。


 いや、もう古い話で、そのぐらいしか覚えてないんですが、テレビでは本当にやっていたお話でした。

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