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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  6月
257/1001

そば焼きと焼きそば、すじこんとぼっかけ

 昨日、関西ローカルの番組で、


「京都、大阪、兵庫の粉もんバトル」


 みたいな感じのことをやっていました


 同じお好み焼きでも地域で色々な差がある、もしくはそのお好み焼きのルーツはここだ、みたいな感じで対決をさせていたんです。


 そして兵庫県が出た時、思わず、


「あ、やっぱり神戸そうやん!」


 と、思わず声を出してしまうような出来事がありました。


 お好み焼き屋さんの壁にメニューが貼ってあるんですが、そこに確かに、


「そば焼き」


 の文字が!


 そう、神戸では一般的に、


「焼きそば」

  

 と言われている料理のことを、


「そば焼き」


 と言うんですよ!

 

 これは神戸周辺だけのことで、しかも最近では全国的な呼び方の「焼きそば」の方が広く使われるようになって、関西人でも知らないという人が多くなっているんです。


 以前、私が小説などを書いていることをカミングアウトした人の一人、D氏に、


「じゃあ焼きうどんもうどん焼きって言うんか」


 と、冷やかすように言われたんですが、


「うどん焼きって言うよ」


 と言ったところ、変だと言われ、


「じゃあ焼き飯も飯焼きって言うのか」


 と言われ、それは言わないと言ったらさらに変だと言われました。


 けど、言うもんしゃあないやんか!


 私が高校生の頃から行っていた、古くて汚いけど安くておいしいお好み焼き屋さんでは「そば焼き」だったので、それの写真を見せたりもしたんですが、同じ関西勢でも「変なの」みたいに言われることが多かったです。

 親しい友人でもそう言うって人は本当に一部です。そして、そのお好み焼き屋さんもおじさんが年を取って閉店してしまったので、もうそういう風に書いてあるお店はないだろうなと思っていました。


 そしたらテレビで、今も人気店の長田区のお店の壁にくっきりと、


「そば焼き」


 と、あったんです!


 いやあ、うれしかったなあ。


 それから、そこのお店は長田区なのに、


「ぼっかけ」


 ではなく、


「すじこん」


 と言っていたのもうれしかったです。


 神戸のご当地グルメみたいに牛すじ肉とこんにゃくを甘辛く煮たものを、


「ぼっかけ」

 

 として知られるようになっていますが、私はこの言い方を知ったのはかなり近年で、ずっと、


「すじこん」


 と言っていました。


 この2つを同時にやっていて、本当にうれしかったです。


 ちなみに、元々神戸では、


「焼きそば」


 というと、中華風のあんかけの料理ということになっていました。「そば焼き」はお好み焼き屋さん、「焼きそば」は中華料理屋さん、そういう感じです。


 こういうのって、大体が大きな声の方に流れて地方色がなくなっていくんですが、まだまだ残っているんだと思ってうれしくなりました。 

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