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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  6月
253/1001

強盗事件勃発!

 前回書いた「こわれ」の主人公、妹の大学時代の友人のお母様お嬢さん、つまり妹の大学時代の友人のお話しです。ややこしい書き方だな。


 その方、仮に「Tちゃん」とさせていただきますが、そのTちゃん、なんとものんびりした可愛らしい方なのです。今は結婚もされて2児の母となってらっしゃいますが、妹の友人では一番いい子だなと思っていました。そのぐらいかわいらしい方なのです。


 Tちゃんは大学卒業後、ある金融機関に就職をしました。そしてそんなある日、大変なことが! 突然強盗が押し入ったのです!


「伏せろ! 金を出せ!」


 強盗はそう言って武器を行員達に突きつけ、次々にそんなことを指示しました。

 Tちゃんも言われるがまま、カウンターの内部でひざまずき、目をつぶってブルブル震えていたそうです。


 そうして強盗はお金を持って立ち去り、急いで通報がされました。

 

 間もなくやってくる警察と、金融機関関係者達。


 そしてこう言われました。


「今のは抜き打ち訓練です」


 って、なにーそれー!


 普通、訓練って、


「いついつに訓練を行います」

 

 ってやりませんか? それを抜き打ちって。


 そしてさらにその後でこんなことが。


「それぞれ担当のことを報告してください」


 この「担当」とは、もしも強盗などがあった時、それぞれその強盗の特徴などを見ておく係のことです。

 例えば強盗が見たところ男性だったか女性だったか、身長はどのぐらいか、顔の特徴は、身体的特徴は、服装、声、そんなことにそれぞれ担当があって、見ておかないといけないとか。

 他にも通報する人や、対応する人、なんかもあったんじゃなかったかな、あまりよく覚えていませんが。


 そしてそれを聞かれたTちゃんですが、


「そんなもの、怖くて怖くて目を閉じてたのに見られるわけがない」


 と、妹に電話で愚痴っていたとか。


 そりゃそうですよね、訓練だと思ったらしっかり担当の部分を見ることもできるでしょうが、いきなり武器を突きつけられて、しゃがめとか、目をつぶるなとか言われたら、命令に背いたら命の危険があるかも知れない。私だって目をつぶってブルブル震えていると思います。


「突然あんなのずるい」


 って憤慨していたと聞き、申し訳ないけどTちゃんのそんな姿を想像して、ちょっと笑ってしまいました。


 私だったらもっと激怒して上に抗議している気がします。それを「ずるい」と言っているTちゃんは、やっぱりかわいらしいお嬢さんだなと、思ってしまいました。


 そういう抜き打ち訓練、そういう機関ではやっているんでしょうか? 


 今の時代、本当に必要だとしても、なんか後で問題になりそうでやってない気がするなあ。

 というか、そこの銀行以外でも聞いたことない気がします。

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