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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2021年  8月
25/1001

100万本の薔薇いくら?

 ネットニュースで「プロポーズに108本の薔薇の花束をプレゼント」というのがありました。

 

 内容としては、それだけ聞くとロマンチックだが、実際に花束にしたらあまりのボリュームに「鈍器並」で「サプライズでは渡せない」ような、抱えるのはちょっときつい、みたいなものでした。

 私も写真を見ましたが、いや、思っていたよりはるかに大きかった。


 それで気になるのが、


「これっていくら?」


 ってことですが、花屋さんはもちろんノーコメント。


 送る方、いただく方のお気持ちがありますし、まあそれが当然かな。


 でも一応考えてみました。

 薔薇の花って結構お高いと思うんですが、考えやすい1本100円で考えてみると、108本で1万800円と消費税で合計1万1千880円、そこに手数料その他をプラスしても1万5千円から2万円はいただきたいところかと思います。

 使う目的が目的ですし、本当はもっとお高いでしょうが。

 

 そして、ふと、思い出したことがあります。


「100万本の薔薇っていくらぐらいするんだろう?」


 加藤登紀子さんの名曲に「100万本の薔薇」という歌があります。有名な曲なのでご存知な方もたくさんいらっしゃるでしょうが、一応歌詞の紹介を。


 貧しい絵描きが女優に恋をして、自分の家も画材もすべてを売ったお金で彼女の部屋から見下ろせる広場いっぱいに100万本の薔薇の花を送ります。その後すぐに女優は他の街へ行ってしまい、絵描きも孤独な人生を送るが、心の中の薔薇の海は永遠に消えなかった、という、まあロマンチックな歌詞だと思います。


 しかし、100万本の薔薇って一体いくらぐらいするんでしょうね?


 ここのネックは「貧しい絵描き」という部分でしょう。

 

 100万本の薔薇、1本1円としても100万円です。

 1本10円なら1000万円、100円ならなんと1億円ですよ!

 「貧しい絵描き」にそんなお金、準備できるはずがない。


 もしも、彼がすべてを売ったお金を持って花屋さんへ行き、話を聞いた花屋さんが江戸っ子のような気風(きっぷ)のいい人で、


「おう、なんて粋な(あん)ちゃんなんでえ。みんな、花屋の心意気、見せてやろうぜ!」


 なーんてことがあって、みんなが薔薇をごくごく安価、ほとんど捨て値で売ってくれたら可能でしょうが、まずそんなことはなかろう。


 まあ、歌の歌詞のことなので、そこまで考えるのは野暮ってものですし、数字自体も「八百万(やおよろず)の神」のように、「たくさん」という意味ということでファイナルアンサー?


 ちなみに108本の数字の意味は「永久(とわ)に」の語呂合わせと、いたって日本的な数字でありました。

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