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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  6月
239/1001

息子にほしい

 毎日、


「大谷選手」


 という言葉を聞かない日はありません。


 野球にあまり興味がなく、詳しくない私でも、なんだか色々なことを知らないうちに知ってしまうぐらい、テレビでは始終大谷選手の話題をやっています。

 そして、それだけのことを言われて、話題に出て、それが不思議じゃないぐらいすごい人なんだな、ということも理解しています。

 やってたら、私もついつい見てしまいますし。


 先日、「紙兎ロペ」でもそのことを取り上げていました。

 

 アキラ先輩が、


「今、日本中で大谷が自分の息子だったらって言われてるんだろうな」


 そう言ってるのを聞いて笑いました。


 そしてその続きがロペらしい。


「こっちからしたら、そんな息子に育てたかーちゃんほしかった」


 これにも笑いました。

 確かに逆の立場から考えると、そういうことにもなりますよね。


 そして、うちの母親もそんなことを言っていたのを思い出しました。


 多分、テレビで甲子園の話題をやっていた時のことです。


「こういうところで優勝した選手のおかあさんです、ってインタビューとか受けたいと思ってた」


 みたいなことを母親が言い出しました。


 うん、言われても、どこからどう見ても全くかすりもしないので、言われたからってどうにもできないんですけどね。

 よく、親が自分ができなかったことを子どもに託す、というのがありますが、うちの母親の場合はそういうのじゃなく、なんでもいいから子どもがそういう晴れがましいことになり、「お母さんです」と紹介されたかった、みたいなことをちょこちょこと言っていたのです。


 なので、うちの母親の場合は、大谷選手ではなく、


「ヌートバー選手の母になりたかった」


 な気がします。


 あの楽しいお母さん、息子と一緒にメガネのCMにも出てましたもんね。

 大谷選手のお母さん、というかご両親、他の家族、私は一切見たことがないです。もしかしたらマスコミにも紹介されてたのかも知れませんが、それよりやっぱり、お母さんというとヌートバー母がまっさきに浮かびます。


 なのできっと、日本の母の中には、


「大谷選手みたいな息子が欲しかった」


 じゃなく、


「ヌートバーみたいな息子が欲しかった」

 

 みたいな人もいるに違いない、そう思いました。


 みなさんはどっちの息子がほしいですか?

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