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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  6月
220/1001

蒸し鶏の和え物

挿絵(By みてみん)


 このところ蒸し蒸しして少々ぐったりしています。


「よし、こんな時こそ鶏ムネ肉だ!」


 鶏ムネ肉には疲労回復を改善する栄養素かなんかが、確かほぼ唯一含まれている、のだと何かで学びました。


 あまりにいい加減な情報なので、もう少し調べてみます。


「鶏ムネ肉には疲労の原因となる活性酸素の抑制を期待できる成分イミダゾールジペプチドが多く含まれています」


 だそうです。

 

 もうちょっと詳しく調べようと思ったんですが、見るだけで脳が疲労して食べた鶏ムネ肉分全部ぶっとびそうなのでここまでにしておきます。


 どうして鶏ムネ肉にそんな成分がたくさん含まれるかと言いますと、鶏の胸の筋肉には元々空を飛ぶための筋肉が多く、空を飛ぶにはとてもたくさん羽ばたかなくてはいけない、そのために筋肉を回復するためのイミダゾールジペプチドがたくさん含まれているのだそうです。鶏は今はほぼ飛びませんが、その筋肉の名残りはあるのでイミダゾールジペプチドをたくさん持っているらしい。


 これはずっと泳ぎ続けている回遊魚も同じことで、マグロやカツオにもイミダゾールジペプチドはたくさん含まれているそうです。

 唯一ではなかったですね。でもイミダゾールジペプチドは鶏ムネ肉にはダントツで多いか何かだったはずです。確か、おそらく。


 これだけ何回もイミダゾールジペプチド言ったら少しは記憶に残ってくれるだろう。


 そういうわけで、鶏ムネ肉の料理を作りました。お安いムネ肉でめっちゃ簡単に作れますのでどうぞお試しください。


 鶏ムネ肉に塩と砂糖少々を振ります。本当はそういうのを入れた水に漬けておく水分を含んでいいらしいのですが、面倒なのでちょっと振るだけにします。漬けたい人はそれに食用の重曹も入れて漬けておくといいらしいので、よければやってください。


 次に、そのムネ肉をレンジでチンします。私はシリコンの容器でしましたが、なければ陶器にラップでも構いません。その時にお酒をかけて酒蒸しにしてもいいですが、今回は省きました。


 蒸し上がったら冷まして適当な大きさに切るか割くかします。


 それを単独でもいいですが、今回は細切りにしたキュウリと一緒に和えました。


 今回はからしマヨネーズ和えです。からしはちょっと多く、効かせ気味の方がおいしいです。

 マヨネーズの相方にはわさびや練りごまを使うこともありますが、今回は賞味期限が切れたからしがあったのでそれを使いました。


 SDG’s!


 さて、ここでコツです!


 適当に混ざってきたら、お酢をほんのちょっとだけ入れます。

 そうすることで両者がよく馴染み、ほんのり甘みも感じたりします。

 入れすぎなければお酢はそうやって仲人の役目をしてくれるのです。


 今回はそこにちょうどあったのですりごまを入れました。いりごまでもいいですし、なければなくてもいいです。お好みです。


 混ざったら盛り付けてどうぞ召し上がれ。

 安くて簡単で、冷蔵庫に入れておけば2、3日は大丈夫な常備菜になります。

 

 これから来る本格的な暑さを安くてイミダゾールジペプチドな鶏ムネ肉で乗り切りましょう!

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