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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  6月
212/1001

蛙化現象

 最近ちょこちょちょと目にする、


「蛙化現象」


 というのがいきなり気になって、ちょっと調べてみました。ちらっと聞いただけではよく分からなかったもので。


 まとめて言うと、主に女性が好きになった男性にアプローチして自分を振り向かせ、好きになってくれた途端、両思いになった途端に大嫌いになる、というか生理的にだめ、気持ち悪いという風になることらしいです。


 なんじゃそりゃあ! 自分がその人を好きになって必死に振り向かせようとがんばって、振り向いてくれたら気持ち悪いって、どういうことお!


 いや本当にびっくりしました。けど、なんとなくこういうことかな、と思うこともありました。


 例えば、あるアイドルのファンになって、一日中その人の歌を聞いたり動画を見たり、写真を部屋中に貼って夢の中まで会いたいと思っていたアイドルが、ある時異性関係のスキャンダルを起こしたら、「なんかキモッ!」って嫌いになるってこともあるかも知れない。それまでまさにきれいな偶像(アイドル)の面ばかり見ていたのに、その人の生身の人の面を見てしまって、神聖感がなくなってしまう、それに似ているのじゃないかなと思いました。


 それで、なんでそんな名前がついているかと言いますと、池にまりを落としたお姫様に、カエルが「僕と結婚してくれるならまりを取ってあげるよ」と言い、お姫様は結婚の約束をするのですが、いざとなったらカエルがきもくて結婚したくない。腹が立って壁にぶつけたらかっこいい王子様に変身し、2人は無事結婚した、という西洋のおとぎ話の「逆」ということでこの名前がついているという、なんだか分からない理屈でした。


 逆やったら違うやんか! でもまあ、それで広まってるのでそれはそれとしておいときます。


 そして、どうしてそうなるのかを調べてみたら、やっぱり「思ってたのと違う!」と夢が覚めたり、「そうなるまでの方が楽しかった」とか、「自分を好きになるような人がっかり」と思ったり、「この後でだめになるとつらいから」という、訳の分からない理由まで色々書かれてました。


 結局のところは「女心と秋の空」ということで、「これ!」と一つに絞ることはできないということなんでしょうかね?


 面白いのはそうなるのの大部分が女性で、男性はそうして振り向いてもらってから好きじゃなくなったとしても、「釣った魚に餌はやらない」という状態にはなるものの、蛙化する方は少ないのだそうです。


 女性は過去の恋を上書きするが、男性はフォルダを作って保存していると言われますが、それとも合っているような話にちょっと笑えました。

 

 ただ、夢見る夢子ちゃんほどそういう傾向にあり、現実を知ってがっかりすればするほど相手に対して、


「キモッ!」


 と思って嫌いになることが多いようです。


 現実の人間相手じゃなく、自分の理想に恋してる結果、ということは言えるようですね。

 

 なんにしても、それまで「好き好き」と言われていたのに、その気になった途端に「キモッ!」と言われる男性は気の毒だとは思います。

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