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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  6月
177/1001

台風の金曜日

 大きな台風がやってくるということで、今朝起きたら警報が出ていました。


 今日は金曜日、


「そういえば、中学の時に金曜日ばっかり台風が来たことがあったな」


 と、ふと、思い出しました。


 確か3回ぐらい同じようなことがあったんですが、金曜日ということで結構大変な思いをしました。


 なぜかと言いますと、金曜日は体育と音楽があり、荷物が多かったんです。そして私は学校に物を置いて帰るのが好きではなくて、よっぽどのことがなければ音楽の道具も体育の服も全部を持って通学していました。


 その金曜日にですね、なぜか狙ったように台風が続けて来た年があったんです。


 朝7時に警報が出ていれば学校が休みなんですが、大雨が降っていても注意報しか出てなくて、大荷物を持って、学校までの急な坂道を、カッパを着てえっちらおっちら、30分以上歩いて(のぼ)って通学です。

 神戸の学校はご存知の方もいらっしゃるでしょうが上履きがありません。履いて行ったスニーカーも靴下もびしょぬれ、濡れた靴と靴下は乾かし、履き替えた靴と靴下で授業を受けました。私が卒業してからもうそこそこの年数が経ちますので今はどうなってるか知りませんが、当時はそういう感じでした。


 そうして4時間目が終わってお昼休みになると言う時、先生が教室に入ってきて言うんです。


「警報が出たのでお昼からの授業はありません、牛乳を飲んで帰ってください」


 ひどい話で、朝のどしゃぶりの一番ひどい時には注意報で、やや収まってきた頃に警報に変わるんです。どこをどう基準か分かりませんが、とにかくそういうことになってました。


 お弁当も持って行ってるんですが、


「警報なので早く帰りなさい」


 ということで、お弁当は食べずに持ち帰ることになり、お昼に出る牛乳だけ飲んで、またえっちらおっちらと、今度はかなり晴れてきた空の下、坂道を(くだ)って帰宅です。

 ちなみに、午後から体育と音楽だったので、わざわざ持っていった音楽の道具と体育道具は出番なしですな。


 確か3回はそんなことがあったので、その年の台風のことはよく覚えています。


「理不尽な!」


 心の底からそう思いましたからねえ。


 警報の基準ってどこがどうか、それが自分の住むエリアに合ってるのかどうか分かりませんが、今朝も警報が出てるのにうちの家のあたりはそんなに雨が降っていませんでした。その後で警報にふさわしい降りにはなりましたが、今のところは風がないので台風という感じではありません。


 台風は海をかき混ぜて温度を下げる役割と、水を運ぶ役割があるとは重々承知しているのですが、できれば被害が出ず、恵みだけをもたらせて欲しいと思っています。


 みなさまもお気をつけて!

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