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小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  5月
152/1001

菜っ葉の炊いたん

挿絵(By みてみん)

(今夜のおかずなのでまだ小鍋の中のままで失礼いたします)


 これまでにも何回か書いていますので、もうご存知の方も多いかと思いますが、念のために今日もまた書きます。


 私は子どもの頃、それはもう大変な偏食でした。あれ無理、これだめ、それ食べられない。おかげで小学校の給食の時は本当に苦痛でした。小学校高学年になるに連れて偏食が治るきっかけがあったわけですが、もっと早く治っていたら、給食の時間はもっと楽しいものになっていただろうなと思います。


 そんな食べられない物の中でも特に嫌だったもの、かなり後まで食べられないままだった物の一つに、


「菜っ葉の炊いたん」


 が、ありました。


「炊いたん」


 京都のお番菜の話題の時によく出てくる言葉ですが、


「煮物」


 という意味でいいかなと思います。


 色々な「炊いたん」が嫌だったんですが、その中でも一番嫌だったのがこれでした。

 どんな料理かと言いますと、「しろ菜」と「うすあげ」の煮物です。漢字で書くと「白菜」になるようですが、これだと「ハクサイ」と区別がつかないので「しろ菜」と書いてあることも多いように思います。

 私がこの煮物嫌だと思っていた子どもの頃、飼っていたインコに与えていて、その時には「とり菜」と呼んでいたようにも思うんですが、今はつけてある札には「白菜」か「しろ菜」なので同じものなのかどうか分かりません。


 ということで調べてみてびっくり!


「え、『とり菜』って『鳥菜』じゃなくて『しん取り菜』が本名なの?」


 知らなかった……鳥が食べていたからてっきり「鳥菜」だと思っていたのに「取る」の「取り」からだったようです。


 ついでに「しろ菜」はアブラナ科のやっぱり「白菜」の仲間で、巻かないタイプらしいです。

 「しんとり菜」もアブラナ科の仲間で巻かないタイプらしいので、もしかしたら同じかも。

 「しろ菜」は主に大阪、「しんとり菜」は東京でよく食べられるらしいんですが、全く同じかどうかはちょっと調べたところではよく分かりませんでした。なんにしても似てるのは似てるようですが。

 

 まあ、そういう「しろ菜」と「うすあげ」の煮物、東京だと「シントリ菜と油揚げの煮物」というメニューがあったので、そういう料理ですが、今では好きです。今日も買い物に行ったらきれいな「しろ菜」があったので、冷凍してある「うすあげ」と一緒に炊こうと買ってきました。1把100円、旬の野菜は財布の心強い味方です。


 見たところあっさりした顔してるのに、一度下茹でしてから炊くことになります。これ、本当に必要かどうか分かりませんが、母がずっとそうしてたので私もそうします。

 茹でたら水にとって冷まし、適当な長さに切ってお鍋に戻す。細く切ったあげと、今回は顆粒だし、砂糖、水を入れて火にかけます。

 この手順も正しいかどうか分かりませんが、大抵の場合先に醤油を入れてしまうと甘みがつきにくいので私はそうしてます。煮立って甘みがついたらそこで薄口醤油、一番最後、煮上がる前にみりんを少々。


 今ではなんでこれが嫌いだったんだろうというぐらいおいしくて、好きなおかずになっています。

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