表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小椋夏己の千話一話物語  作者: 小椋夏己
2023年  5月
125/1001

年下のわんこならかわいい

 最近お気に入りのCMがあります。見たら「ああ、あれか」と思う方も多いかと思いますが、ある車のCMで、緑色の車そっくりの緑のわんこが一緒に走ったりしてるあれです。


 そっくりなんですよね、あのわんこ。見るといつも笑ってしまいます。

 

 CMに知ってるだけで2種類あり、1つは目的地に着いてスライドドアが空いたら、歌の歌詞に合わせて、


「かわいいって言うな」


 ってこっちをにらみながら言うんですが、


「いや、あんたかわいいし」


 と、突っ込みたくなります。本人はかっこいい、とか言ってもらいたいからでしょうが、かわいいんだからかわいいと言われてもしょうがない。


 そのCMに使っているのが、昭和のアイドルキャンディーズの、


「年下の男の子」


 です。


 それで、なんとなくその歌を鼻歌みたいに歌うことが増えてるんですが、歌いながらあらためて歌詞を思い出して、


「いや、それはないな」


 と、思ってしまいました。


 年下の男の子のかわいさを歌ってる歌、それはそれでいいんですが、今はいいけど、その人、もしもその年下の男の子と結婚でもしたら、将来はきっと苦労しますって。


 まず性格が甘えた。

 寂しがりで生意気なのは小学生ぐらいならかわいいかも知れないけど、そのまま大人になったらムカつく気がします。惚れてる弱みで「そこがいいの」って人もいるでしょうが、私は好きじゃなくなるなと思いました。


 それから、だらしない。

 ポケットの中に汚れたハンカチ丸めたままつっこんで、服のボタンは取れてて靴ひももほどけてる。おそらく、物事全般においてそんな感じなんでしょうね、この「年下の男の子」は。これも小学生ぐらいなら「もう、しょうがないな」って世話焼くかも知れませんが、相手が年取っておっさんになった時、我慢できないと思います。


 ということで、あらためて歌詞を検証したら、


「ないわ~」


 という結論に落ち着いてしまいました。


 今のご時世、せめて取れたボタンは自分でつけてほしいし、ハンカチもちゃんと洗濯に出せ、というか自分で洗濯しろ。


 なんとなくおっさんに厳しい結論になって申し訳ないと思いますが、いや、まじめにこれからの時代、そういうことできないおっさんは捨てられていくので。

 というか、女性だってそうでしょう。今はかわいいで済んでても、同じことをおばはんになってやったら捨てられるって、やっぱり。


 それでもこのCMがかわいいなと思えるのは、ひとえにあの緑のわんこならではだなと思います。

 わんことか子供なら、まあ、それぐらいのことは「かわいい」で済むかと思います。


 すでにその世代を過ぎた私たちは、せめてボタンぐらい自分でなんとかしましょう。少なくとも靴ひもはほどけたら自分で気がついて直そうぜ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ