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引越して来て、4年目。何故か人気ブイ◯⚪︎ーバーになってた、なんでや?  作者: 本好コー
第二章 新米Vtoob〇r チュブルーム編
8/32

08 一抹の不安

あの日、ハルくんの胸を借りて泣いた時から

すでに三年。


四人一緒に勉強会したりして、

なんとか四人とも留年は避けた。


晴美ちゃんは前からイラストレーターを志してて、

結衣ちゃんとハルくんはいま大学を目指している。

まぁ、ハルくんは仕事見つかったら大学はやめとくと

言うてたけども。


最近も会っているし、これからも会うから

友達やなくなったわけやない。


寧ろ大人に踏み込む分、会う機会は増えると思てる。


そして俺の心の中には今、

母さんの話とはまた別な不安が渦巻いている。

それは...金を得る手段がいまだない事やった。


まだまだ三十七億円くらいあるけど、

いつか使い切ってしまうかもしれへん。


だから、今のうちからこつこつ金を作っていきたい。


あまり体力を使わない方面の仕事とか、ないやろか。


俺の力は、妹の美幸に抑えられただけで


抜け出されへんくなる位弱々しい。


癪やけど顔がいいのは自覚したある。


晴美さんと結衣さんに事故で押さえつけられて

身動きが取れなかったこともあった。


まぁお遊びなんやろけど。


その時は、真剣に晴美さんと結衣さんに

ソウイウ趣味のやつに

攫われそうになったり襲われたりしても

逃れられへんやんかと心配された。


まぁ悲しくなる力の話は置いといて、

仕事の話や。

最近、こんな風なん見つけてんな。




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Vtoober企業チュバルームの三期生募集!

少しでも特技、特徴を持つ方。大歓迎!

面接には二期生「天華アマハナソプラ」も参加。

是非、自信のある方はチュブルーム本社へ!




水色の軽そうな羽根と風みたいな何かを纏った、

イケメンのイラスト。

公式マーク付いとるし、詐欺やなければ...


Metoobe(※現実でのY〇uTube)を

あんまり見てない俺でも知ってる様なVtuberが

多数在籍する企業や。


一期生筆頭の「すめらぎレオン」とか、

二期生の「百瀬ももせスイーツ」とか。


淡い期待を見る。Vtooberやったら、

身元特定の危険も少ないし

母さんにたかられにくる可能性も少ないわけや。


いや、成れるかどうかは置いといて。


応募してみよか。



送信完了...これでええんかな?


Vtooberなれるとしたら声がより一層必要なんやろな。


高い声を出してみる。低い声を出してみる。


そこそこの高さの声を意識してみると、

中性的で自分でも性別どっちか

わかんなくなる様な声や

いかにもせくしぃな女の人っぽい声とかが出た。


...ええやん、これ。








「なぁ、ハルくん。俺さぁ」


「どした、蓮?」


「Vtooberの募集受けてみた」


「ブフォ」


「うわっ」


リアルブフォとか初めて聞いたわ。


「え、まじ?アレだよな?テレビでやってる、

 チュブルーム」


「そうそう、よう知ってんなぁ」


「それほどでも。まぁ、...受かりそうな気はするよ。

 蓮ならさ」


「なんや急に...恥ずかしいから急なのはやめい」


「やかましい。黙って応援されとけ親友」


「お、おう」


遥希は内心こんなことを考えていた。

(まじかよ〜蓮も受けるのかよ!

 俺も受けるって言えね〜よな)



なんかぎこちないハルくん。

どうしたんやろうか。







応募の一時試験は突破、次は面接や。


流石にそうなると俺では行けんので、


家にタクシー来てもらって乗った。


「お客さん、チュブルームの面接受けるんですか。

 うちの娘もチュブルームの人を見てて...

 応援してます、頑張ってください」


「それは...ありがとうございます。

 親友も後押ししてくれたし、嬉しい限りやなぁ

 って思います」


「緊張してない感じですねぇ...

 なんか秘訣とかあるんですか?」


「それはーー」


当たり障りのない会話を続け、

チュバルーム本社のビルに着く。


「お、大っき...」


ガラス張りのドアがある。


こっから入ったらええんかな?

受付がある。そこでなんか言うてくれるかな?


「こんちわ〜...」


「こんにちは、今日はチュブルーム三期生の

 面接日ですが、面接者ですか?」


「そうです。えー...渡辺 蓮で送ってたと

 思うとるんですが」


「渡辺 蓮様ですね。係の者が案内いたします」


そういえば、俺の格好なんもおかしないよな?


白Tシャツに黒ジーンズ、あと白パーカーに

ポニーテール。


エレベーターに乗って、


待機場所まで移動させてもらう。

おしゃれな場所やなぁ...


そこでは同じく待機してる人たちが談笑しとった。


「こんにちは〜...」

恐る恐るガラスのドアを開ける。


「おっ、君も受けるのか!一緒にがんばろーぜ」


チャラ男風な人に話しかけられた。

が、見た目チャラ男やけどええ人そうや。


「ありがとうございます。めっちゃ嬉しいです」


「いーよいーよ、ラフに喋ってくれて」


「ええんですか...?じゃあ、普通に喋るわな」


「えっ、関西弁!?」


「あー、最近こっちの方来てな...

 高校生やねんけど、もうすぐ卒業。

 安定した資金源ってやつを探しとって、

 ここに来てな...ま、「安定」じゃないんやろうけど」


「あはは、言えてるわー。

 ミスったら炎上とかしそう」


「切り忘れとかやな」


「あー、怖ぇー」


「妹のためにも、早よ職を見つけなあかんのや」


「へぇ、妹さんがいるんだ」


「年は離れてるし父親違うけどな。

 一緒に二人で住んどる。

 フクザツナカテーノジジョーってやつや」


「ん...まぁ、今の君は楽しそうだよ」


「そらよかったわ、なはは」


「まぁ、君は特徴多いしな〜。

 そういえば、喋り方とかからして男だよね?

 ていうか聞くの忘れてた。名前なんて言うの?

 俺の名前は加藤 天音」


「男やで?そんで名前は渡辺 蓮や」


「蓮くんかぁ。

 高い声とか女声とか、どれくらい出る?」


「んっん〜...高い声、いくで?『アーー⤴︎ー⤴︎ー』」


「えっ、めっちゃ高い声出るじゃん。

 然程苦しく無さそうだし」


「せやな、苦しくはないな」


「じゃあ、女声出してよ」


「んんっ...女声...って、なに言うたらええんや?」


「アハハハハwwwちょ、おもしろwww」


「むぅ、そんなに笑わんでもええやないの」


「ごめんごめん。くくっ、いや、

 こんにちはとかでいいんじゃない?」


「そか。いくで?『こんにちは』」


「えっっ。

 ちょま、喉に別人飼ってない?

 いやよく聞いてたら同一人物だなぁってわかるけど

 めっちゃクールで艶やかな女の人の美声

 なんだけど!?初見だったら

 完全に女性だと思っただろうな」


「いやぁ、それほどでも...へへ」


「いや、すごいって。はぁー、

 世の中にはこんな逸材も埋もれてたか」


「なまめかしぃ〜のをイメージして言うたからな」


「ん?だれか近づいて来たよ?」


「ん?って、ハルくん!?」


「おう、蓮」


「え、この人知り合い?」


「そうすよ。友達っす。後俺の名前は鶴崎遥希です。

 俺受けよ〜って思ってたら

 蓮も受けてたんで聞いた時茶吹き出しました」


「え、聞いてへんのやけど?ハルくんも受けるん?

 いや嬉しいけどやな」


「だろ?言えね〜なって家で葛藤してた事

 知らないだろ」


「いや、ガチめに知らんかったよ」


「仲良いね二人」


「だろ?会ったのは最近だけどな」


「会えてよかったと思うとるよ」


「俺も仲間に入れてくれよ〜」


「「いいぜ(ええよ)」」


「性格までいいと来たかー」


「そうなんだよ、こいつめっちゃ優しいし

 性格良いし綺麗だしで蓮が女の子だったら多分俺

 蓮に恋してたぜ」


「いや、性格良いって言ったの君もよ?」


「あ、そうなんすか!?」


「天然要素まで追加されとるんとちゃう?」


「うるせーよ蓮」


「堪忍や」


「いいよ」


そんな会話をしとったら、待機しとる人のうち、

5人の名前が職員さんに呼ばれる。


その中に、天音さんの名前もあった。


「呼ばれたね。じゃあ、行ってくるよ」


「頑張ってくれ!」


「行ってらっしゃい」


「...あぁ、行ってくるよ」









高校編は丸々すっ飛ばさせて頂きました。

閑話としてたまに過去話みたいな感じで

所々お送りしたいとおもいます。

モチベーションのために!

ブクマと評価ください!

強制では無いけど...お願いします(´;ω;`)


No.9 加藤 天音あまね

男性 21歳 職業???(次回わかるよ)

試験会場の待ち合わせ場所にいた

チャラ男風の見た目な好青年。

遥希や蓮の事を好ましく思っている。

最近親に名付けの時

天音と書いてあまねと読ませるかソプラと読ませるか

迷ったと聞かされ顔が引き攣った。

まぁ、次回わかるよの時点でもう既に

勘のいい方々はわかってるでしょう。

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― 新着の感想 ―
大阪出身やとは思えないほど上品な関西弁しとるね京都弁の方が近い気がするなぁ
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