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2.過去を背負う。その運命はいつまで・・・?〜1

とある山の中・・・―――――――――


「はぁ・・・はぁ・・・」


相模 炸波

16歳

燐の幼馴染


「中々・・・しぶてーじゃねーか・・・」

「ガァァァァァァァァッ!!」


獣の叫び。

その体には、無数の斬られた傷があった。


「ガァァァァァァァァッ!!!」


その獣が突然、襲いかかった。


「くっ・・・」


「キンッ!!!」


彼の振り上げた剣は、呆気なく弾きかえされた。


「ちぃ・・・っ」


万事休すか・・・!!


「バシュッ!!」


「!?」


何かが風を切る音がした。


「ドスッ・・・!!」


矢が獣の脳天を貫いた。


「ガァァ・・・」


「ドサッ」


獣は成す統べなく倒れた。


「ふー・・・」


危機一髪だったな・・・。


「流石だな。憂」

「ご無事であったか。炸波殿」


声と同時に木の陰から女は現れた。


「あぁ。何とか」

「そうか」

「・・・死んだか?」

「・・・脳天を貫いた。生きてはいないだろう」

「まさか、こんな、村の近くにまで熊が下りてきてたとはな」

「おそらく、山の食べ物がなくなったのであろう・・・」

「自然が失われてきてんだ。しょうがない」

「・・・」


沈黙。

自然が失われてきているのは、人間達のせい。

弱肉強食の自然界で、人間に勝てるものはなにもない。


「そういえば・・・何で憂がここにいんだよ?お前、今日は任務ないだろ?」

「兄上が呼んでおる。炸波殿に話があると」

「・・・それだけか?」

「それだけだ」

「はぁ・・・・・」

「?」


あの馬鹿ッ

鳥使え。っていってんのに毎回、毎回・・・


「カッカッカッ・・・」


まだ、俺が生まれたばかりの頃、

俺の両親・血のつながる家族・一族はみんな、事故で死んだ。

その時、相模と仲が良かった蒼波一族に俺は引き取られた。


「ガラガラッ」


「おかえりー」


蒼波 鳥羽

21歳

憂の兄


「・・・ただいま」

「炸波。熊は狩れたか?」

「憂に盗られた」

「なっ・・・何を申しておる!?そんなことは!!」

「じゃー喜んで死体、持って帰ってくんな」

「あ・・・」


今夜は熊鍋・・・♪


「偉いぞー。憂ー」

「兄上ー」

「憂ー!!」

「兄上ー」


・・・馬鹿ばっかり。

慣れてるから良いが。


「で。鳥羽、話って何だよ?」

「・・・憂。外してくれるか?」

「・・・はい」


「カッカッカッ・・・」


兄上・・・

炸波殿・・・


「炸波」

「何だ」

アレ・・はお前のせいじゃない」

「・・・黙れ」

「あの時、神無・・が死んだのは・・・」

「黙れ。それ以上言ったら殺す」

「・・・」

「・・・」

「・・・仕方が無かったんだ」

「死んだヤツがそれで納得するか?」

「!?」


思いもよらぬ言葉。


「・・・」


「ガタッ・・・」


「ッ炸波!!」

「・・・俺が神無を殺した。事実には違いねーだろ?」

「ッ・・・」

「じゃーな」


「カッカッカッ・・・」


「!」


あれは・・・


「炸波殿?何処へ?」

「・・・出かけてくる」


「タッタッタッ・・・」


「?」


炸波殿・・・―――――――――――――?


「兄上」

「・・・何だ?」

「何かありましたか?」

「・・・大丈夫だ。何も無い」

「・・・・・・そうですか」


五十嵐家――――――――――――――


「で。俺らにどうしろと?」

「今の話を聞けば、だいたい見当は付くだろう?」

「・・・分かるかぁぁぁぁぁぁ!!」

「戒生兄ぃ。分かろうよ・・・」


こんにちわw

燐です。

さっそく、蒼波さん(厄介なの)が来ました。

・・・つーか、主人公なのに出てくんの遅くない?

((しょーがないッ!!


「つまり、二人を仲直りさせてほしいんだろ?」

「・・・恭のワリにはまともなコト言ったね。どっか壊れたんじゃない?」

「心配無用。何処も壊れてません」

「いや・・・心配はしてないんだけど」

「そーかい」


これでも、一応・・兄と妹の関係だよ。


「それで・・・神無って誰なんです?」

「蒼波 神無。私達の姉だ」

「へぇ・・・蒼波さん。お姉さんもいたんですか」

「まぁ・・・義理だがな」

「義理・・・?」

「養子だったらしい」

「へぇ・・・」

「武術の会得も早く、強い方だった」

「だが、その神無も10年前に死んだ」

「!?」


死んだ・・・!?


「蒼波さん・・・」

「お前達にも話しておこう。10年前の事を・・・」

「いいや。俺から話そう」

「?」


この声・・・


「ガラッ」


「鳥羽!」

「兄上!!」

「よぅ」


「ヒュッ・・・」


「のふっ!?」


クッション――――――――――!?


「どいつもこいつも・・・!!玄関から来なさいよ。玄関から!!」

「・・・はい」


鳥羽のほうが年上ッ!!

鳥羽のほうが年上ッ!!!(汗


「で。10年前、俺らの知らないとこで一体、何があったんだ?」

「長くなるぞ」

「構わない」

「・・・そうか」

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