表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
119/125

六階層

 宴会をした翌日、おれ達は休むことなく迷宮へ向かっていた。


「うぅ、頭痛い……」


 ユースケが頭を押さえて呻いている。

 二日酔いか。

 こいつは本当に飲みすぎるな。


「ガンガンしますわ……」


 エリー、お前もか。

 あんなに飲むからだ。


 もしやフェミリアもか!?


 おれは慌ててフェミリアを確認したが、いつも通りケロッとしていた。

 こいつも相当飲んでいたように思えるが、どうやら酒に強いらしい。


 これでおれを除くパーティメンバー全員が二日酔いという事態は避けられたが、それでも半分の二人がダウンしている。


 はぁ……。

 仕方ないな。


「二人とも、こっちにこい……解毒(キュア)!」


 解毒の魔術で二日酔いを治してやることにした。

 体調が悪くては、迷宮探索に差し支えるからな。


「う……楽になった! ありがとうアル!」


「流石アル様ですわ!」


 二人とも随分と嬉しそうだが、こんな事で褒められてもな。


「あんまり羽目を外しすぎるなよ。飲み方を覚えていけ」


 少し説教臭くなってしまうのは、前世で何百年と生きたからだろうか?


 よくないな。

 これ以上は言わないでおこう。


「まぁ、いい。これから六階層だ。準備は出来ているか?」


「飯はバッチリだ!」


「具合も良くなりましたし、大丈夫ですわ」


「短剣……整備出来てる」


 準備は整ったようだな。


 ちなみにユースケの飯はばっちりというのは、飯を食ったからばっちりという意味ではない。

 時間が経たないユースケのアイテムボックスに、昨日の宴会時の余りものを散々詰め込んだのだ。


 エリーに良い所を見せたくて、沢山頼んだからな。

 そんなに食えるはずもなく、余ってしまった。

 それをアイテムボックスに収納させて貰ったという訳だ。


「よし、行くぞ! 六階層へ!」


 転移の光に包まれ、移動する。

 目を開くと、そこは洞窟ではなかった。


「草原か……」


 六階層は辺り一面に緑が広がっていた。

 通路らしきものもなく、ただただ広い草原だ。


 光苔もないのに、何故明るいのだろうと上を見上げると、天井ではなく空があった。

 もちろん太陽も。


「ユースケの言った通りになったな……」


「な! そうだろ!? ダンジョンに空と太陽はテンプレだよ!!」


 ユースケは予測していたからか、あまり動じていないが、おれはそうもいかない。

 まさかこんな不思議な事があるなんて……


 横を見るとエリーとフェミリアも呆然としている。


 そうだよな。

 普通の反応はこうだ。


 ユースケが予測しているのがおかしいのだ。


 迷宮に空が広がるなんて……

 ここはどこか別の場所と言われた方が納得しそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ