1章 4話
明日が休みなので(ry
さてパーティーから三日後、片付けが終わり、昨日は村で肉などを交換して今日明後日に備えている。
なにせ訓練をする代わりに、5歳前後の少年少女は教会に行き、神に祈りをささげ、お布施を渡してから、能力を診断する。そこで私だけの特別な力が備わっていることが発覚する。
なんてことになりたいのだが...そのためにはいくつかしなければならないことがある。
まずこの村には教会がない。
そもそもこんな人口百人程度の全員が顔見知りな小さな村には教会を作ってもお布施が集まらなくそれこそ慈善団体みたくなるらしい。
そのためまずネルちゃん宅まで行くらしい。
そこで道中訓練代わりに取った獲物とお金を交換してから、近くの教会に行き能力を見て貰うらしい。もちろんネルちゃんも一緒に能力を見て貰う。一種のデートである。なので反対ではない。
この世界の宗教は金儲けの道具らしい。まぁ神に祈るのに金は必要ないが、祈るのを持続させるにはお金(維持費)は必要であると私は思うのでお金を払うことは反対ではない。
だが維持費以上のお金を稼ぎ自分の懐を潤す奴には鉄拳制裁でいいのだが、まず実力と権力が足りない。
そもそもこの宗教自体国でやっていることなので無理である。
宗教で稼いだお金が国の予算になるわけである。なのでシスターや神父は公務員である。もっともそれをいいことに悪いことをしている奴もいるらしいが。ちなみに今回行くところはイグニス家が安全と保障するところなのでそう言った問題はないらしい。
さて現在時刻は夏の朝、日差しが出た頃なので5時くらいだろうか、子供か私は、旅ともいえる旅行にわくわくして早起きしてしまった。まるで遠足が楽しみで早く起きた少年のようである。少年で間違いはないのだが。
お父さんとお母さんの寝室からは寝息以外の音はしない。
外に出てストレッチと魔法辞書、アスばあから貰った本で気になった魔法があるので確かめたい。
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とりあえず寝起きの固まった体をほぐしつつ本を見る。
そこに書かれているのは召喚。
意味は何かをここに呼び寄せる。
そしてあらかじめマークを付けていたページを見る。
「召喚」をはじめ、「私」、「従え」、「生物名」
そうアス姉がジョンを飼っていたように私も召喚をしたいと思うのである。
何か指定がしたいのだが...生物名をみても何の動物か連想できない。
予めアス姉から単語の並び召喚魔法の注意点は聞いている。
まず「私」これは自分を指定する言葉なだけなので大丈夫である。
次に「従え」、ここに込める魔力によって従えるか従えれないかが決まるらしい。
そして「生物名」召喚時に召喚するものを固定できるのだが見ても分からないのと、アス姉が「指定しないほうが面白いわよ」と言ってアスばあに殴られていたので、あえて乗ってみよう。
最後に「召喚」これに込める魔力量によって強さが決まるらしい。
まぁ強ければ強いほど従わないらしいが。
さて魔物肉と昨日の食事で貯めに貯めた魔力を、森で発散しようか。
りーしゃのくっきんぐたいむ
まず地面に土魔法で台座を用意いたしますわ!
そこに円状に魔法文字で魔法を刻みますわ!
悪ノリがひどい。
とりあえず自分の魔力の一割程度で文字は書けた。だいぶ簡素にしたのだが大丈夫だろうか?
ふむ。とりあえず今残っている魔力を10割として3:6:1で行こう。3が召喚、従えに6、逃げるのに1である。
勿論従えないときの逃げる魔力は必要である。逃げる気満々である。
さて、魔力を通すだけでいいのだがやはり声を発しながら召喚しようではないか。
「[我] [汝]の主なり [我]の[前]に[現れ] [
と騒いでいたのだが目の前が揺れる。まるで小さい頃魔力切れを起こした頃の様な。
詠唱と魔力を込める作業が途中なのだが...何かが聞こえてくる。
(ふむ、吸い過ぎたか、それにしてもおいしくいい魔力だな、ラビット系の肉が多いのもポイント高いぞ。ほう、台座付の魔法陣かきれいな台座であるな。従えと書いてあるのが残念だな。そこは魔法書にも書いてある通り従えろと命令形で書かないと魔物側で拒否できてしまうからの。さてお話はここまd)
ぼそぼそとなにかをいっている、そこだけわかると意識が途絶えた
なんとなく召喚がしたかった。なんとなくです。