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お前は神を信じるか  作者: 美里亜
田口 誠 1
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2.学校

のんびりと話が進まない。……本題に入れない。まぁうん。しょうがない(なにが)ゆっくり更新ですみません。

教室に着くといつも通り騒がしくて、適当に挨拶をしながら席に着く。

黒板横に張ってある予定表を見ながらそういや数学当てられるんだったと思い出す。ノートを見れば、自分が当てられるところだけ式が書きこまれている。他のところはいいかなーと思いノートをしまう。そこまでした後、クラスメイトの田中が駆け足でやってくるなり、


「課題やった?!」


とくる。半ばあきれながら答える。


「自分のとこしかやってない。」

「!お前はそういうやつだったのか!」

「そもそもやってないお前に言われたくないし。松本辺りがやってんじゃね?」


言うが早いか、松本へと突撃をかます田中を見ながら、あぁ学校だーとよくわからない実感を持つ。




さて、時間は経って三時間目。健康な男子高校生としてはこの時間になると腹が減る。チャイムはまだかと時計を見ながら過ごす。そして終了の挨拶が終わるやいなや、ダッシュで同じ階にある購買へと向かいパンを買う。そのままパンを頬張りながら教室へと戻る。10分って意外と短い。4時間目が体育だったりすると着替えのせいでパンを買いにいけない。しょうがないので弁当の半分位を食べて昼休みになってから購買にいく。まぁ、今日は移動教室もない普通の授業なので焼きそばパンをかじりながら戻る。

ふと窓を見れば天気がいい。雲一つないという訳でもないが、風も強くなさそうだし昼飯は中庭で食べるかなーと思う。うん。そうしよう。決めると自分の教室をすぎて隣の教室に入る。


「さねー、今日中庭いこうぜ!」


目的の人物、さね————香川 実道に言葉を投げかける。


「あぁ、天気もいいし、良いんじゃない?」


さねは、中学時代からの親友である。成績も良く、所謂『おぼっちゃま』といって過言でない良い家の出である。ぱっと見優しそうで物腰も柔らかいが、興味のないことにはひどく冷淡で言葉の端々に毒が混ざることもしばしば。まぁ慣れればなんてことはないし、普通に冗談も飛ばすし、付き合い辛いなんてことはない。金銭感覚とか常識とかマナーとかときどきこっちとはズレているが。


「おう、俺もさっき思った。」

「ぷっ!また、マコの思いつきな訳だ。」

「いいだろ!さねだって同意しただろ?」

「うん。文句はないよ。中庭、ね。」

「おう。じゃ、昼に!」

「うん。一時間後。」


クラスが違ってもこうやって話したり笑い合えるというのは良いことだと思う。たとえ離れていようとも、仲のいいことに変わりはない。というか、昼飯食うのにわざわざ中庭まで行って食ってくれるやつなんてほとんどいない。みんな教室で適当にいすを引っ張ってきたり、それすら面倒なやつは床に座り込んだりしてさっさと食べてしまう。気分転換も大事だと思うのだが今のところさね以外でそれを理解してくれるやつはいない。つか、なんで学校に来てまでゲームしてんの?あいつら。その辺は俺には理解できそうにない。



4時間目のだるっとした国語の授業が終わる。作者の気持ちとか知らんがな。教科書をしまって弁当を手に持ち中庭に向かう。

あ、そういや、ちいに連絡してねぇ。ポケットから携帯を取り出しメールをうつ。内容は、あー。適当に遊ぶ約束でもするかな。確かゲーセンの景品の入れ替えが今日だった気がする。駅ビルのとこかなー。まぁそこは相談しつつってことで。メールを送り顔を上げるとさねが既に中庭で待っていた。


「あ、わり。待たせた?」

「いや?さっき来たとこ。いつものベンチで良いの?」


声を聞く限り、事実っぽい。待ってたらもう少し機嫌が悪いだろうし。待ってたのに何携帯いじってんだよってことだ。まぁ今回はそれがなさそうなので気にしない。


「おう。飯食お、メシ。腹減った。」

「休憩時間に焼きそばパン食べてなかったっけ。」


苦笑いされるがむしろ聞きたい。お前はなぜ平気なのかと。


「マコたちみたいに代謝よくないんだよ。」


顔に出ていたらしい。でも、心を読むのはよくないよ?

雑談をしつつ弁当を食べる。や、あのね。俺は休み時間まで勉強はしたくないんですよ、さねみたいに頭良い訳でもないので。さねが数学の平方完成だとかなんかよくわからないことをいった辺りで俺の携帯が震えた。取り出して確認するとちいからの返信だった。


『駅ビルで良いんじゃね?現地集合で良いか?』


ひどく簡潔であいつらしい。まぁでもナイスタイミング。話がそらせる。実際、さねはこっちを見て首をかしげている。男でそのポーズが似合うってのもどうなんですかね。イケメンの特権なの?


「?メール?」

「ん。ちいと放課後遊ぼうって話してんだけどさ、さねも来る?」


せっかくだしと聞くと、さねがすこし固まる。


「あ、用事とかあんなら良いぞ?ゲーセンいったりぶらぶらするだけだし。」


習い事とか塾とかサボらせるにはさすがに忍びない。


「い、や。大丈夫。……今度こそいくよ。用事もないし。」


何事もなかったようにきれいな笑みを浮かべて答える。………つーか、今度こそって?ん?あ。もしかして、先月にもうなるのか?に誘って断ったことを気にしてるのだろうか?


「この前の気にしてる?あれは仕様がねぇって。久々に家族そろっての食事だったんだろ?」

「あぁうん。まぁ。気にはしてないといえば嘘かなぁ。まぁでもこれでチャラで。」

「気にしなくていいって言ってんのに。じゃ、ちいにもさねが来ること連絡しとくな。」


カチカチと返信する。


『さねもいくから!現地って入り口?とりあえず西側にいるわ。まずいなら返信よろ。』


これでいいか。ぽちっとな。

そのまま遊ぶときの話やら寄りたいところがどうのと話して時間を過ごす。五分前の予鈴が響いた所で切り上げる。あれから返信もないし西側の入り口に向かえば良いのだろう。


「じゃ、放課後、玄関で良いか?」

「うん。あとで。」


簡単な挨拶を交わして分かれる。俺は大きな伸びをして教室に向かった。さて、後2時間眠気と戦いますか。

次回から少しはファンタジーにできる予定。しかし!予定は未定。

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