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2話: 断片の迷路:序章

施設の扉を抜けると、二人の前には広大な迷路空間が広がっていた。

「断片の迷路」と呼ばれるその場所は、壁面や床、天井に無数の異次元情報の断片が浮遊している。

歩くたびに空間の形状が微妙に変化し、先の道を予測することは容易ではない。


「……解析が難しい」

慧は分析者として、迷路内の情報断片の関連性を計算し、最適なルートを割り出そうとする。

「断片同士の関連を組み合わせれば突破は可能……だが、偽情報も含まれている」


雫は目を閉じ、直感で揺らぎの少ないルートを探る。

「左の光の揺れが安定している……ここなら安全」


迷路の奥では、他の参加者の動きも視界に入る。

誰が味方で、誰が罠を仕掛けてくるのか――判断は難しい。

心理戦は自然発生し、情報戦と直感判断が同時に求められる状況だった。


「慧、左に回り込め。光の揺れが安定する瞬間に動く」

雫の指示に、慧は即座に計算結果を照合し、行動を決定する。


歩を進めるたびに、迷路はわずかに変形し、断片情報が新たな形で現れる。

一瞬の判断ミスが命取りになる。


やがて、二人は迷路の深部に差し掛かる。

そこには、迷路全体を俯瞰できる情報の断片が浮かび上がっていた。

慧は即座にそれを解析し、雫は直感で最も安定するルートを選択する。


「ここだ……突破可能」

扉が静かに開き、次の試練への道が姿を現す。


雫は微笑み、慧も深く息をつく。

「……連携なしでは突破できなかった」

断片の迷路は、情報解析、直感判断、心理戦を同時に試す試練だった。


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