入室
高校を卒業した星野正行はCSルームに入室した。そして今入室式の会場へ向かっている。ドアを開けると、そこには見覚えのある人影を見つけた。
「正行?久しぶり、中学以来だね。よろしくお願いしまーす。」
中学の同級生の佐藤明里だ。
「お前も金に釣られてきたのか。」
「そーだよ。当たり前じゃん。」
「変わってないなお前は。」
だよなやっぱり金だよなと心の中で呟く。
「えーもうすぐ室長の挨拶が始まりますのでお静かに。」
まあ卒業後の月収一億なのだからそれなりに厳しいところなのだろう。
「諸君入室おめでとう。室長の近衛だ。まずこの学校について簡潔に説明しよう。ここはこの国でトップの特殊諜報部隊を作るための施設だ。ます卒業までこの学校から逃れることは許さない。そして100名の生徒にはきそいあってもらう。そして残った5人は卒業することができる。それ以外の生徒には、消えてもらう。初の試験は一週間後に行われる。そこでは5人にここから去ってもらう。」
「えーそんなの詐欺だろー。」
金に釣られた人間たちが叫ぶ。
「我々はなにも間違ったことは言っていない。一億の月収は卒業したらと言っただろ。」
「くっっ、、、。」
どんな頭のおかしい場所かと思ったらまさかこれほどとは。だが、俺には生き残れる絶対の自信がある。なぜなら俺は体力はないが、最高の頭脳を持っていると確信しているからだ。
とりあえず用心棒となりそうな屈強な人間を探そう。そう思った時、背中に違和感を感じた。
「正行〜。助けてよ〜。私死にたくな〜い。」
周囲は呆然としているのに何でこんなテンションなんだコイツは。
「わかったわかったちょっと待ってろ。俺にはやることがある。」
体格が良さそうで使いやすそうな人間を探していたところ、ちょうど良さそうな人間を見つけたので、声をかける。
「おーい、そこの君。俺とこの女と一緒に試験に臨まないか?」
その男は怪訝な表情を見せた。
「お前そんな体で本当に役に立つのか?」
その疑問を持たれるのはもっともだ。
「まあ俺と一度試験を受けてみてから判断するので も遅くないだろ。役に立たなかったら即刻裏切っ てもらって構わない。」
「まあいいだろう。俺は高野政近、よろしく。」
「星野だ、よろしく。」
他にもグループができているが、とりあえずはこの3人でいいか。こうして俺の新たな生活は始まった。




