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恋愛って楽しいか?  作者: ケイゴロウ
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茂のやる気がすごすぎる

舞は先に戻り俺は少し後に教室へ戻った。

教団に男の先生がやってきた。顔はどこにでもいそうな平均的な顔だ。


「お待たせしました。今から一年生と三年生の親睦会を行います。教室にいる間進行させていただく小泉といいます」


先生は足早に進行をしていく。

進行するの早すぎじゃねーか?もうちょっと雑談はしないのか?


「なんでそんなに進めるの早いんですか?」


俺は思わず左手を上げて言ってしまった。口が滑った。

教室にいた生徒が全員俺のほうを見た。


「なんでそんなことを聞くんだ?」


先生は優しく笑顔で質問した。だが明らかに目が笑っていない。


「なんとなく気になっただけです。特に理由ないんで気にしないでください」


俺は笑いながら言った。

今のやりとりで俺を見る目つきが鋭かったのは五人か。少なくともくだらない計画に加担しているのは五人でそれ以上いる可能性もあるな。これから探っていけばいいか。


「じゃあ始めていきます。まず最初のテーブルゲームは腕相撲です」


.........

は?腕相撲?腕相撲ってテーブルゲームなのか?俺は全然いいんだが男女まぜてやるゲームじゃねーだろ。


「なあ舞、今確かに腕相撲って言ったよな?」


俺は右隣にいた舞に小声で聞いた。


「ええ確かに言ってたわね。私はやらないわよ。変な話を聞いたんだからそんな人かもしれない人と触れ合いたくないものの」


舞は冷たい表情をして小声で言った。

それはそうか。俺からも先生に言っておくか。


「腕相撲は最初グループでやってもらいます。グループで上位二名がトーナメントに参加できるので頑張ってください!」


先生が笑顔ではきはきと言った。

男子生徒の一人が、


「優勝景品みたいなのってあるんですか?」


と質問した。


「景品はありますが優勝者がでてからの発表になります」


先生が生徒の質問に答えた。


「はーい!」


男子生徒は声の大きい返事をした。

随分と嬉しそうな声で言うもんだ。景品があるのがそんなに嬉しいのか?


「それでは各グループで始めてください!」


それぞれのグループでゲームが始まった。


「すみません私は見学させてもらいます」


舞が右手を上げて言った。


「え?なんでだよ?」


同じ班の上級生が質問した。人相が悪く目つきも悪いが肩幅が広くガタイがいいな。

こいつが和樹の言ってたやつのうちの一人か。見た目通りというかなんというか。

目つきの悪い男は明らかに動揺していた。


「俺からもお願いします。こいつこの前階段から落ちて両肩両腕が打撲してるんですよ。お願いします!」


俺は座りながら頭を深く下げた。

もちろん打撲は嘘だ。主犯格のやつらに本当のことを言うやつはいないだろうよ。気分を害してしまうと思ったから頭を下げた。


「そ、それなら仕方ないけどよ」


目つきの悪い上級生は渋々了承した。


「ありがとうございます!」


次は軽く頭を下げた。


「じゃあ俺らのグループも始めるぞ。一番最初はこの俺向井がいくぞ!」


目つきの悪い男の名前は向井というようだ。向井は荒々しく言った。


「もう一人はお前が来い!」


俺に指をさして言った。

俺か。それじゃあ軽くひねりますか。


「わかりました」


俺は軽く頷いた。俺と向井は一つの机に向かいあい右手を前に出した。

やっぱり右利きですよねー。ほとんど右利きだから仕方ないけどさ左がよかったな....。


「ぼ、ぼくが審判をさせていただきます」


和樹が少し震えながら言った。

どうやら緊張しているようだな。無理もないか。目の前に脅してきたやつがいるからな。


「う、うでをくんでそのままの状態でお願いします」


俺と向井が腕を組み上に和樹は両手を置いた。


「ふん!ぶっ潰してやるぜ!」


余裕そうな表情で向井は言った。


「お手柔らかにお願いします」


俺はさわやかな笑顔で言った。

向井はずいぶん余裕そうだな。俺も余裕なんだけどな。


「よーい!スタート!」


和樹が言った掛け声と同時に向井の右手に力が入り全体重が右手にのる。だが俺の右手は初期位置から動いていない。


「な、なに!?!?!?!?」


向井が言葉お発したと同時に俺は右手と体全体に軽く力をいれた。

一瞬で向井の右手は机の下についた。俺のグループ全員が唖然とした。

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