俺は高校初、女子と二人きりで会話をする
俺は和樹と別れて数分後、自己紹介のときに名前しか言っていなかった女の子のもとに向かった。
向かった先は屋上だ。
なんで屋上に言ったんだ?さっき見に行ったときは何もなかったんだがな。
俺は屋上の扉を開けた。
屋上には透き通るほどの白い肌、接触をしただけで折れそうな体格、百六十cmはあろー身長。藤宮舞だ。
「こんなところで何をしているんだ?みんな帰ってるのに舞は帰らないのか?」
「急に話しかけてきてしかも呼び捨てなんて馴れ馴れしいわね。どちら様?」
落ち着いた表情に冷たい声色。自分の感情を隠そうとしていない。そして何より⦅私に話しかけないで⦆オーラが出ている。
「すまないな。俺は同じBクラスの古木茂。君は藤宮舞だね。質問に戻るけど舞は何でここにいるんだ?」
「答える義理はないわ」
答える気はないか。
「じゃあ違う質問をする。舞はなぜあんな挨拶をした?」
「あんな挨拶?」
自覚がないのか?
「名前だけしか言わなかったやつだよ。わからないのか?」
「あーそれね。それも答える義理はないわ」
「当てようか?それは舞が周りの人に興味がないから。周りに興味があれば自己紹介は最低限するはず。何より、人を見る目が冷たいからな」
初めてあった人に言い過ぎたかな...。
「初対面なのに本当に失礼な人ね。目つきに関してはもともと悪いのよ。それにあなたに言われる筋合いはないわ」
心臓が委縮するほどの目つき...。怖すぎるぞ。舞こそ失礼な奴だな。確かに俺も失礼だったから五分五分だけどさ。
俺は動揺した気持ちを押し殺し話を続けた。
「俺の近くに似たような人がいるからかな。でもそいつの場合は仲良くしたいけど自分の感情をうまく出せない奴なんだよ。それに...」
俺が続きの言葉を言おうとした瞬間、
「ぺちゃくちゃうるさいわね。興味がないから喋らないでもらえる!」
静かなトーンで、それでいて意思のこもった表情で言った。
≪キーンコーンカーンコーン。≫
学校のチャイムが鳴り気づくと時間は十八時を過ぎていた。青い空が朱色の空に変わっていた。
「もう遅いしとりあえず学校を出よう。いろいろ踏み込んだ話をしてすまなかったな」
やべーよ。怖すぎるよ。おっかねーな、これが藤宮舞か。だがこれでわかった。俺は藤宮舞と仲良くなりたいと。
俺は舞より一足早く学校を出た。すると校門を出たあたりから、
「茂遅いよー。すごく待ったんだよ」
帰ったと思った和樹が校門の前にいた。
「和樹帰ったんじゃなかったのか?}
「僕先帰ってるなんて一言も言ってないけど。
「そうか。えらい長く待たせちまったようだな。すまない、帰ろうか」
「うん!」
和樹は満面の笑みで元気よくうなずいた。
「茂さ今まで何してたの?」
「ぶふぉぉ!!!!」
唐突の質問に思わずふいてしまった。純粋な質問なんだろうがまさか歩き出して一発目の話がこれとはな。
「あ、ああそれか。同じクラスに藤宮って女の子がいるんだがそのこと話があってな」
「え、なんで?告白でもしたの!?」
目をキラキラ輝かせながら言った。
「んなわけないだろ!」
「えーー」
「なーんだつまんないのー」っていう顔をしている。
「だがこれだけは言っておく。俺はあいつと仲良くなりたい」
俺は屋上の時よりも固い意志で言った。
「やっぱ好きなんじゃん」
和樹は笑顔で返してきた。
「ちげーよバカ」
俺と和樹は他愛のない話を続け帰っていった。