表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/53

第11話 体育祭だっ! B

結果的に、係決めも落ち着いての放課後。

団をまとめてみるとこんな感じ。


青龍団→俺、雪丸


朱雀団→火乃村、織宮


白虎団→猿山


玄武団→里中、栗原


ちなみに唯は、白虎団だったらしい。

そして何で放課後に俺が残っているのかというと、係決めに引っかかったからだ。

あのクラス委員、栗原が無理矢理といった風にだ。

「ったく何で俺が……」

そうつぶやきながらダンボールを運ぶ。

中には、飾り付けようの細々としたものがたくさん入っている。

それなりに重いし大きい。

「あ、!有志だっ!」

聞き覚えのある声が後ろから。残念ながら今は振り向くことができない。

「ゆ、唯か……今は飛びつくなよ……」

「うわ〜〜い!今、有志無抵抗だ〜〜〜」

ガバッと胴あたりに手を回される。抱きつかれた。

「お、おい。何でこんな廊下のど真ん中で!勘違いされるだろうがぁぁぁ。」

「じゃあ、どこならいいの?だれもいない教室?体育倉庫?」

「てめぇそんな知識どこから得てんだよ!」

「え、男を誘うならそこが一番って猿山君が……」

よし、あいつは死刑にすることにしよう。

「と、とりあえず、これを教室まで運ばせろ……」

ずるずると唯を引きずりながら教室まで行った。










「っはぁ、はあ。」

体力不足だ。明らかに体力不足だ。

確かに高校生になってから全然運動していないし……

中学の時は部活してたんだが……

「ゆーしー。」

「うおぃ!やめろ!近づくな、今のお前はなんか危険だ!」

後ずさりする有志。ジリジリと距離をつめてくる唯。

これ普通、男女逆じゃねぇ!?とか思いつつももう後が無い。

「いい加減、私を認めてよ〜」

頬が赤く染まっている。すいません母さん、なんか変なジャンルに飛び込みそうです。

逆にやられる僕を許してください。

「おやおや、お2人さん熱いですなぁ〜〜〜」

出た。俺をこの状況に追い込んだ根源を与えた奴が。

「ち、ちょっと!何してるのよ唯!」

織宮もいたらしい。

「ちぃっ、もう少しで有志は私のものだったのに……」

不吉な言葉を漏らしつつ、俺から離れていく唯。

絶対猿山が洗脳したに違いない……

「だっしゃらぁぁぁ!」

腰の入った重いパンチが鳩尾に入る。やったのは栗原だ。

「ごふぅ!?」

ロッカーに背中を打ちつけ地面に倒れこむ。

「な、なにを………」

そこで俺の視界はブラックアウトした。











「まったく!女に襲われるとは何事っ!私が鍛えなおしてあげようか!?あぁ?」

「襲ってるのはあんただし、てか、杉水気絶してるわよ。」

「ああっ!有志が死んじゃったーーー!」

唯が杉水をゆする。何でそんな簡単に触れられるんだろう……私も…。

「おやぁ?織宮 憂緋君?どうかしたのかなぁ?」

またもやニヤニヤしながらの栗原 雅。

「な、なんでもないわよ!栗原さん!」

「栗原、じゃなくて雅って呼んでよ。ね?」

いきなり友達風景。場面が入れ替わりすぎてついていけない。

「こうなったら人工呼吸!唯、いっきまーす!」

「まままま、まって!それは駄目!死んでないから!気絶してるだけだから!」

顔が何故か熱い。

「じゃあ間を取って、私が〜」

雅が髪をかきあげる。

「「何言ってんの!?」」

恐ろしいほどのシンクロ率。100パーセントでした。

「おお、こわ。」

肩をすくめてオーバーリアクションする雅。

「まぁ、とりあえず落ち着いて。あんたらコイツのこと好きなんでしょ?」

「うん!」

「ななななな!」

対照的な2人の反応。見ていて面白い。

「いいねぇ、青春だねぇ、おばばもそんな恋がしたいねぇ……」

「あんた誰なのよっ!」

腰をまげてしわを作ろうとしているのか、雅は手をくねくねさせている。

「ま、お2人さん、がんばりぃや。後は私がコイツを処理しておくから帰んなさい。」

唯と憂緋は、顔をあわせて、それからカバンを持って帰った。





誰もいない教室。おっと間違い、あと1人、寝ている奴追加。

「コイツなんでもてるのかねーー」

そういいつつ、寝顔?を眺める。

「ふっ、無防備だね………」

そういって雅は、微笑した。















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ