第7話 繋がりは… E
放課後、5人は再び集まっていた。
「ちっ!『1人1人スタミナ削り作戦』は失敗か。」
里中は、大きく舌打ちをしたあと言った。
「ちくしょ〜、ポ○モンだったら四天王とかきついんだけどな〜」
たぶん連続で戦うことを言っているのだろう。
「伏線ちゃんと張ってるな。里中にしては上出来だな。」
火乃村が教科書を閉じ、言った。
そんな微妙な褒め方されてもうれしくないと思うんだが……
「え!マジ!上出来!? やっぱ私って天才かも〜」
そんでもってこいつは調子に乗るし……
「まぁ……きいてたかもな。」
ここは、否定できないだろう。
現に雪丸は、何度も立ち止まったりしてたからな。
「さて、僕はまた雪丸君を探しに行くよ。」
猿山が立ち上がった。ふざけてはいないようだ。
やっぱりちゃんとする時はちゃんとするよな?
「そうか……場所が分かったらメールしてくれ。」
「OK、憂緋ちゃんにメールする。」
「早く行け馬鹿野郎!」
前言撤回、やっぱりコイツはふざけている。
そう思いながら背中に飛び蹴りを食らわせる。
「あだっ!……てて、最近過激じゃないですか?
やっぱりみんなイライラしているんだな……でもね?
だからこそ僕が間に入ってるんですよ……」
「猿山?」
「いんや、なんでもありませんよ。行ってきます」
猿山は、手を振り教室を出て行った。
残された4人は、連絡が来るまで暇だった。
今は、3人でトランプをしている。火乃村は、本を読んでいる。
「なぁ、織宮のメルアド俺は知らないんだけどさ、猿山は、
何で知ってんの?あ、それダウト。」
何気なく言った言葉だったが織宮には効いたらしい
「え……ええ!?あ……と千恵と他の女子ぐらいしか知らないよ?
猿山には教えてないし……あいつが言ったのは嘘だよ!
ほ、本当だからね!?あんな奴なんかに絶対教えないし!
えと………杉水君には教えたほうがいいのかな……」
いや〜〜〜えと〜〜〜うん〜〜〜
と自分の世界に入ってしまう織宮。
つうかそんなに猿山否定しなくてもよくね?
里中はトランプに顔を隠しているが、肩が震えている。
笑ってる、コイツ絶対笑ってるよ。
つうかそれダウトだって言ってんだろ
「あ……えと……はい。」
1枚の可愛らしいメモ。そこにはメールアドレスが一つ。
織宮から手渡された。顔はこっちを向いていないが。
「お、おう……さんきゅ」
何だこの空気…………
ジィィ────って!またビデオカメラ回ってるし!
「里中!またやってんのかよ!てかダウトだっつうの!」
「へいへ〜い回収〜♪」
ニヤニヤしながらカードをまとめていく。
コイツも謎だなぁ…………
ピロピロリ〜〜ン♪
音が鳴ったのは織宮のポケットから。
メールが来たのだろう。
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見つけたよ。でもなんかやばそうな雰囲気なんだ。
雪丸君の兄───かな?がいると思う。
なんか雰囲気が似てたしね。
場所はあの廃墟になった発電所だよ。
P,S こんどデート行こうね〜(笑)
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「うわ!何でコイツ私のメールアドレス知ってるわけ!
いいい、意味わかんないんですけど!気持ち悪い!」
「お、落ち着け織宮!まだ続きがあるぞ………ん?画像と地図?」
携帯の写真機能でとったものらしく、微妙にぼやけている。
人数は、雪丸を抜いて4人。その中の1人が雪丸の兄?
………兄? 雪丸が何か言ってた気が?
いや?勘違いか?
「さて、元凶は間違いなく兄だろうな。」
火乃村が本を閉じ立ち上がった。
「そうかもな」
「「いくか!」」
2人は意気投合していた。
邪魔する奴は誰であろうと吹き飛ばす といった感じだった。
「ち、ちょっと!どこいこうってのよ!」
織宮が慌てたように言う。
どこ?そりゃあ、もちろん────
「「雪丸のところだ!!」」
気づいた時には走り出していた。
はじめまして、ここにきてあとがきを初めて書きます。
鳴月常夜です〜
この雪丸編かなり長いですね。はい。
なんか次から次へとアイディアが浮かぶんですが
まとめる力がなくて分かりにくい文章に
なってしまっていますが……まぁそこは……ね?
というわけで長々と続きますが、みなさん
読んで下さいね〜〜〜。