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第7話 繋がりは… C

「で!どういうことなんだ?」

朝、MRが始まる前。

いつものメンバー………1人欠けているが、集まっていた。

猿山は、目を泳がせている。

「い、いや……あのね?これにはわけが……」

「言い訳?ふざけんのもいい加減にしてよね!?」

珍しく、織宮が猿山と絡んで|(まともに会話をして)いる

「だから〜〜憂緋ちゃ〜ん。聞いてよ〜」

猿山が甘ったれた声で織宮の名前を呼ぶ。

「っっ……!死ねっ!」

当然のように前蹴りを食らい、大の字に倒れこんだ。

「で、………何があったんだ。猿山?」

火乃村が冷静に問いただす。

こういうことはこいつに任せるべきだろう。

「火乃村君……えっとね、僕がね、読者の皆様に心情を語っていたらね。

 いつの間にかいなくなってたんだよ〜〜」

「「「はぁ?」」」

一同が|(猿山と火乃村以外)同じ発言をする。

「読者の皆様って誰よ!またふざけてんの!?」

織宮がもう、蹴り飛ばす姿勢に入っている。

読者の皆様……?なんか違和感が…………

「本当だって!僕らのやり取りを見ている人がいるんだって!

 ねぇ?皆さん!」

場はしらけるだけで、一向に返事が返ってこない。

当たり前だけどな…………

「ねぇ……バカ野郎さん……?ふざけてんのかっていってんの……?」

織宮からは、怒りのオーラが溢れていた。

片手には木刀、ああ……殺る気ですか?

「ひぃぃぃ!お助け〜〜!」

「織宮、やめとけって。」

ここは止めに入るとするか。中でもめてる場合じゃないもんな。

まぁ、もっとも猿山がちゃんとやればよかったんだがな。

「だ、だって……こいつが……」

顔を赤くしてうつむく。

いや、もういつものことだ…………

「有志くん…………」

猿山が目をウルウルさせていた。

もちろん可愛くなんて無い。というか気持ちが悪い。

「こいつに頼んだ俺が馬鹿だったよ って話だ。」

「うなぁ〜〜〜酷い…………」

猿山は、落ち込んでしまった。

膝を抱えて体育座りをして、顔をうずくめてしまった。

「そんなことより、これからどうするかだ。」

火乃村が切り替える。もう流石です。

「そーだな。雪丸はまだ来てないし……

 尾行はもう無理っぽくないか?」

「そ、そうね。こいつは馬鹿だし、場所は分かりそうも無いし、

 何かに巻き込まれていたら危険でしょ?」

うーーーん。 とみんなが考える中、里中はビデオカメラを回していた。

「お前は何してんだよ。」

最近のこいつの行動は不明だ。

「いやーー2人のやり取りを………ね?」

ね?じゃねぇよ。何だコイツ……

ふと織宮を見ると目が合った。

そしてその瞬間、物凄い速さで目を逸らされた。

…………え?俺なんかしたか?

「おまえら………考えてんのか?」

いい加減イライラしたのか、火乃村が割って入ってきた。

「お、ああ……すまん。」


ガララララ。とそのとき、雪丸が教室に入ってきた。

顔は湿布も取れて、元通りになりつつあるが………

他の部分が変わっていた。

「お、おい……雪丸?」

「雪丸君……それは………」

「冬島…………」

猿山、火乃村も変化に気づいたらしい。

女子2人は、口を空けたまま固まっている。

「好きでやったんじゃねえよ。」

そういって目も合わせずに席に向かう。

そう。変わっていたのは頭。

金髪のツンツン、どこぞ不良の完成である。

「じゅ、重症だ…………」

はっきりとそう確信した瞬間だった。












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