第6話 転校生!?B
しばらくしてみんな落ち着き、転校生が入ってきた。
髪の色は黒で、髪型は、角刈りに近いボウズ。
制服の第一ボタンを開けている。
「どうも、猿山 光です。」
そこで先生が彼の紹介を入れる。
「猿山君は、お父さんの仕事の都合で転校してきました。
このクラスの一員になるから仲良くしてあげてねー!」
はーーいとクラスのみんなが言うわけもなく。
幼稚園や小学校じゃねぇんだから……
ふと目をやると雪丸は、鬼のような顔をしていた。
まぁ、男だったわけだが……
「そ、それじゃあ席は……火野村君の横で。」
「分かりました。」
火乃村は、興味なさそうに返事をする。
そして担任が職員室に行くために
教室を出た時───事件はおきた!
「こんにちわ。」
猿山 光が机に突っ伏している織宮に話しかけた。
あ、あいつ!死ぬ気か!?
誰か教えてやるべきだろ!?
ちょ!やばいって!
周りからどよめきが聞こえる。
しかし猿山は、気にせず話を続ける。
「君は、織宮 憂緋さんだよね?髪の毛綺麗だね。」
あ、あいつ!織宮を口説こうとしてるぞ!
死ぬって!本当に!
馬鹿!やめろー!
一方、織宮はシカトを続けている。
「織宮さん?」
「うっさいわね!」
ついに限界と織宮は立ち上がった。
しかし猿山は、ひるまずに。そしてすごいことを言った。
「大好きです!第一印象から決めてました!」
大声で叫び、織宮の手を握る。
………………! クラス中が静まる。
「ななな……なっなな……」
織宮は、顔を真っ赤にしてこちらを見てくる。
「なぜ俺を見る………?」
何故か俺を見てる……よな?
教室の後ろでは、里中がニヤニヤしている。
「し、死んでしまえーーーっ!」
猿山は、織宮の木刀によって吹き飛ばされ、
教壇に倒れこむ。
ドゴーン
「はぁ、はぁ、もう!」
織宮は、早足で廊下にかけていった。
「おーこんな性格もいいなぁ」
と、猿山がつぶやいていた。
「え、馬鹿が転校してきた?」
「そんなことより織宮にも苦手なタイプ
いるんだな。」
火乃村は、冷静に状況分析していた。
そんな中、雪丸の顔はすでに般若と化していた。