第6話 転校生!?A
「神が舞い降りたぁーーーー!」
朝から雪丸が騒いでいた。
というか、前も同じことを言っていた気がする。
「何が神だって?」
とりあえず聞いてやる。雪丸はほうっておくと
面倒なことになる。かまってやらないとだめなのだ。
「ああ〜〜〜ついに回ってきたよ〜〜〜運命が!」
「はぁ?」
ついでに言うと雪丸は例えが下手だ。
「いやあ、毎回他のクラスのとられてたしね〜
しかもこの時季ってどうよ!謎じゃねぇ?」
「…………」
今の季節は、秋だがそれだどうした。
ってか雪丸ウザいぞ。じらすなよ
そんな中火乃村が言った。
「転校生。くるんだろ?」
「え?マジ?」
予想斜め上の展開。
知らなかったよ。
「てゆーか知らないの杉水だけだぞう〜」
雪丸に言われると腹立つな。
「んで、男か女か?」
「分かんねぇからドキドキしてんのよ〜」
「分かんねぇのかよ。てか男子だったらどーすんだよ。」
「軟弱な奴だったらいじめて奴隷にしてやる」
こ、こいつ……奴隷とかいて仲間と呼んでる……鬼か……!?
「でも怖い奴だったら───シカトね。絡まれないようにする。」
ただのチキンじゃん………
「ああーどんな奴くるのかなー?楽しみだなー
女だろーーーこのフリはーーー!」
何のフリだよ……
「美少女で決定でー、眼鏡っ子かーロリ系かー?
いや、お嬢様かなーー?」
すでに雪丸が脳内の妄想世界へ……
軟弱な男子だったら殺しかねんかもな……
キーンコーンカーンコーン
「はいはいーー!みんな座ってー!」
「キタァ!」
雪丸のテンション上昇中……
担任の梅崎 百合先生。今日は、ブラウンのスーツを着ている。
つうか最近出すぎだろ。
「とりあえず、皆さんにいいお知らせです!転校生を紹介します!」
オオォーーー!、クラス中がどよめく
知らない人結構いるじゃん。
ちら と織宮が目にはいった。織宮の席は、廊下側の一番前である。
机を枕にして横になり、ケータイをいじっている。
いつものように彼女の髪は綺麗だ。ブラウンかかったその色が
より一層彼女を引き立てている……って!転校生に興味なさすぎだろ!
「あのー紹介できないんですけど……」
珍しく先生は、叫ばなかった。