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元人間は吸血鬼(仮)になりました。  作者: イカとにゃんこ
1/1

その1! 誰か説明してください!

 はあ、学校疲れた。ま、部活楽しかったし、いっか!

 あ。自己紹介遅れました。現在、高校二年生、影山彩月かげやまさつきと言います!

あ、ちなみに文芸部です。

この小説では、私のキラキラした高校生活をお見せしたいと思います!いや、思ってました。

 いや、学校疲れたなーって思いながら寝たんですよ!

なんで?何故?なんで、箱みたいな、いや、棺桶的なものに入ってんの?

棺桶の外で、家族や友人が悲しんでいる。死んだの?私、死んだの?体を動かしてみる。

 あれ?うごかない。本当に死んだの?嘘だ。嫌だ。なんて考えていれば、視界が急に明るくなった。あまりの明るさに思わず目を閉じた。

 目を開ければ、開いている棺桶。でも、さっきみたいに、お葬式とかで使うやつじゃない。映画とかでよく、吸血鬼が入ってるやつ。よくみれば、服も違う。さっきは白い着物だったのに。吸血鬼が着てるマントみたいなやつに変わってる。体も動く。見知らぬ部屋にいる。何があったのだろう。なんて立ったまま考えていると、部屋のドアが開いた。

「ようやく起きたか。」

なんていう男っぽい口調の女の子のような高い声。それと、

「そうだね~」

なんていうゆるっとした口調のこれまた女の子の声。

 

 ただ、見た目が普通じゃなかった。

男っぽい口調でしゃべったのは、痛々しい傷や火傷の跡をつけた、ゾンビのような見た目の女の子。

ゆるっとした口調でしゃべったのは、額にお札を貼り、右目に包帯を巻いたキョンシーのような女の子。

二人とも、私と同い年ぐらいに見える。


は?え、ちょっと待って。

するとゾンビの子が「待たねえよ」と言った。

恐る恐る「声に出てましたか?」と聞くと

キョンシーの子が「うん、ガッツリ言ってた。」とうなずきながら教えてくれた。



 「変なこと聞きますけど、何で私はこんな所に居るんですか?吸血鬼みたいな格好して、

見知らぬ場所に、何で居るんですか?」

思い切って聞いてみると、

「そりゃ死んだからだろ。」

「死んだからに決まってるでしょ~。変なこと聞くなあ~。」

と口々に言われた。

え、死んだら吸血鬼になるんですか。そう、内心思っていたつもりだが、口に出ていたらしく、

二人は黙って頷いた。

「いちいち、新人が来るたびに説明すんの嫌なんだよね~。」やる気のない発言。

「まあ、これも仕事だからな。やるしかねえんだろ。」意外とやる気のある発言。

ゾンビの方ってやる気ないと、思ってた。

そう考えていると、「おい、今失礼なこと考えてただろ。」と言われた。

何で分かったんだろう。魔法的なものかな?なんて考えていると

キョンシーの子が、

「うん、魔法あるよ。」と言ってきた。


「まあ、立ち話もあれだから、別のところで話そうぜ」という、気の利くゾンビの発言により、

私たちは、洋館のダイニングのような場所に移動した。


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