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理想の夫がやってきた  作者: 九つ重ねた数字
彼がやってきた
6/13

第五話

前回のあらすじ


買い物に来た!服を買った!小物を買った!これから最終戦である下着を買うぞ!


以上。



こ、これが男性のランジェリーショップ・・!


「・・・僕の想像してた下着屋と違います」


「わ、私には少し刺激が強い・・!!」


あ、あの黒いパンツとか、白いのとか、とき君に履かせたら・・・カッ!そそるなぁ!


「えっと、僕こういうフリルみたいな装飾付きはいらないので普通ので・・・」


「じゃあ、こんなの?」


これがトランクスと呼ばれるタイプのパンツなのね。ちょっと種類が少ないけど人気無いのかしら?


「そういうのですね、あ、この色もいいなぁ」


下着屋の中は女性店員も配置させづらいようで、レジにしかいない。

さっき店員とてんやわんやあったとき君は今の環境で少し落ち着いたようだ。


じゃあ、とき君が普通のを選んでる間に・・・




夫婦なんだから、ちょっとエッチなのを履いてもらってもいいんだよね?願い通りなら履いてくれるよね?





「7枚くらいあればいいかなぁ。うーん。・・・派手なのはいっか。これでお願いします」


「イラッシャイマセ」


なんか、ロボットみたいな店員だな。


「・・・ゴフッ。7点デスネ。合計デ7万ニナリマス」


(高!)


「カードで」


袋に入れるのになんで臭いをかぎながらなのよ。それ新品だから嗅いでもただの新品の臭いよ?まさか、想像で・・・


「・・・商品デゴザイマス。アリガトウゴザイマシタ」






「なんかすごい店員さんでしたね。」


「そうね。でも、仕方ないのよね」


ムッツリには最高の餌だもの・・・。


「とりあえず買い物はこれくらいかしら?」


「はい!あ、でもお布団とか一組しかないなら新しく買った方が・・・」


ヌッ!そこに気づくか・・・。


「たしか、友達が来た時用にもう一組あったはずだからいらないと思うわ。」


「そうですか。ならあとは晩御飯の買い物を・・・」


よし!これで既成事実はいただきだ!




この後、とき君と夕飯は何がいいかという、世の女ども垂涎な買い物をし、「とりあえず最初ですし、カレーにしましょうか」という一言で彼のカレーを頂けることになった!


今日1日だけで、宝くじ1等当てるよりやべーレベルの幸運に包まれて正直、常識が薄れてきたぜ!





「それじゃあ、お料理始めちゃいますね」


「う、うん。私は何か手伝ったほうがいいかなー?」


「家事は僕のお仕事なので葵さんはゆっくりしててください。」


あぁ~、とき君のエプロン姿激萌えなんじゃ~。テレビ番組の男性芸能人のエプロン姿よりよほど尊いんじゃ~


座椅子にもたれながらとき君の後ろ姿に思い馳せる。


今の私の環境を金持ちに売ったらいくらするんだろ?


はっ!?だめだめ、いくら積まれたってこんな素敵夫譲らない!まず私が望んで来てもらったんだから私が手放してしまったら存在意義を失ってしまうかもしれないし!


金の価値に替えたらそれこそプライスレス(無限)なんだから普通にこの幸運と背姿を楽しもう。






「━━さん?寝ちゃったんですか?」


「ゥハッ!?私寝てないヨ?」


「ハハハ。ゥハッ!なんて言ってますよ。」


あまりの幸福感に気づいたら寝てしまった・・・。まあすごくゆったりと寝れて気持ち良かったけど。


「カレー出来たのでテーブルの準備しましょ?」


「そ、そうね。底が深い皿は上の棚にあるから」


「はーい。」


テーブル拭いて、スプーン置いて、年のために箸も置いて・・・


「「いただきます」」


「お、美味しい!」


「口に合って良かったです。」


なんだこのカレー。私がよく使う市販品のルーのはずなのに全然味が違うぞ。私のカレーの10倍は旨い。これが、愛の力・・・?


「と、とき君って料理上手なのね。」


「そうですか?とりあえず神様からお料理に関する知識を頂いたので活用してるのですが・・・。」


いやー、知識があるからって普通、ここまでのは中々出来ないと思うが。


「あ、葵さん。この後のことなんですけど」


「ん?あ、荷物の置場所ね?」


「いえ、お風呂のことなんですけど」


━━━━━


その時、(私の中の)時が止まった。


「ぁ、ああ!お、お風呂ね!お風呂!そうねぇ!・・・な、なんなら一緒に」


「葵さんがお先に入りますか?」


━━━━━


その時、(私の中の)希望は砕け散った。


「あ、うん。お先いただこうかな。うん。」


「?」


まあ、流石に一緒は・・・無理よね。忘れかけてたけど、普通男性の料理なんて食べれないし、一緒に風呂なんて同人誌とかエロ本くらいにしか無い。・・・でも私の願いが産み出した男の子ならワンチャンスあるんじゃ・・・!?


「ごちそうさまでした。葵さんも食べ終わったら水に浸けておいて下さい。お風呂から出たら洗うので。」


「わ、わかったわ。」


・・・次よ。明日のお風呂入るときに、「とき君もう今の生活に慣れた?まだ少し疲れるでしょー背中流して上げルー」と畳み掛ければ!いや、嫌われるかな・・・。


「ごちそうさまでした。・・・・・・焦らずに行きましょうか。」


今日から夫婦なんだしね。








「あ!ごめん、とき君。お布団一つしか無いから一緒でもいい?(懇願)」


「そうなんですか。なら一緒に寝ましょうか。」


「まじで!?」


これやっぱり頼めば一緒に風呂入ってくれるんじゃね!?

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