信号は青かったけど
青信号を渡りましょう
それは安全なんだと信じ込み……
青空を流れる雲が
手をつなぐ僕たちを見てくれる未来を信じて……
でも 君の笑顔は見つからず
なにを怒っているんだろう
だから気楽な感じで無言で君に
笑いかけてみたんです
好きですと口に出して言えなくて
何度も何度も 笑いかけてみたんです
その黒目がちな目が潤みそして
涙のこぼれるほおはピンクに染まり
すこし子どものような頼りなさげな顔で
僕を見返し微笑んでくれるとき
そんな不安そうな 悲しそうな笑顔に
僕は息苦しくなってしまうんです
好きですと口に出して言えなかったから その夜
むかし撮ったクラス写真の小さな君を見ていたのです